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一言で言うならば、にせ宗教のこと。
どのような嘘っぽい宗教・信仰であれど、それ自体はカルトの条件ではない。
新興宗教に怪しいものが多いとしても、それ自体はカルトの条件ではない。キリスト教にしろ仏教にしろ、誕生当時は間違いなく新興宗教だったのである。
また、信者が宗教に出す金額や奉仕労働が納得できる範囲であって、かつ教団が反社会的な行為をしないならば、いかに世間から眉をひそめられるような教義を持っていても、カルトとは呼ぶに値しない。それは単なる怪しい宗教である。
しかし、教団を運営する側、つまり信者から利益を得る側の体質や方法に問題がある場合は、それはカルトである。
反社会的な活動をしたり、信者から不当に搾取したりするのがカルトの特徴である。なぜなら、カルトというのは概ね、詐欺師がお布施を集めてぼろ儲けする、宗教に似せた商売だからである。
要するに、「入信しないと地獄に落ちる」と勧誘したり、散々金を出させて、脱退時に「地獄に落ちる」と脅迫するようなものは、宗教ではなくカルトである。
宗教というのは、そもそも「勧誘」するものではなく、「自主的に信仰されるべきもの」である。
カルトは、真理はその信仰のみにあり、それ以外の信仰では救われないと説く。そして信者(金づる)を逃がすわけにいかないので、その信仰からの離脱に対しては極度の恐怖心を与えるのも特徴である(脱会したら地獄に落ちる)。
教団が信者に与える考え方や情報は絶対であり、疑うことは許されない。従って教団は、信者が外部から情報を得て教団に疑いを持つことを恐れているので、教団自体は自らの情報を出すことは最低限に留め、また信者に対しても教団にとって不利益な情報入手がないよう情報統制を行なうことになる。こうして極めて閉鎖的となった組織内部では、そこでしか通用しないような専門用語がよく使われる。
このような条件の多くを満たす場合、それはカルトであるか、またはカルトの可能性が高いといえる。
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