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キヤノンのEOSシリーズ用オートフォーカスレンズ群のうち、デジタル一眼レフカメラ専用のレンズ群のこと。全レンズで共通のEFマウントが採用されている。
EF-Sの「S」とは、スモールイメージサークルのSを意味する。
APS-Cサイズの撮像素子は35mmのそれよりも小型であるので、それに合わせてイメージサークルが小型になるように設計されている。これにより、コンパクトな光学系と高画質化の両立を実現した。
マウントも従来のEFマウントを踏襲しておりほぼ同じだが、BFL(BACK FOCAL LENGTH、レンズ後端から像面までの長さ)を通常のEFレンズより短い部分まで許容しているため、非対応機種ではミラーが大きすぎて干渉する。
このため、誤ってEF-SレンズをEFレンズ専用カメラに取り付けて壊さぬよう、安全のためにEFレンズと取り付けが変わっている。
具体的には、EF-Sレンズ対応機種ではEFレンズ用のマークとは別に、15度程ずれてEF-Sレンズ用の位置マークがあり、この位置に合わせてレンズを取り付ける。
ロック機構と信号ピンとの位置関係は変わらないが、それらとバヨネットの爪の位置関係が変更されているのである。
2014(平成26)年10月現在の製品(この時点での発売予定も含む)は次のとおり。質量と希望小売価格(全て税別)を併記する。
35mmと比較して焦点距離が約1.6倍望遠側にシフトしているAPS-Cサイズ機用のレンズなので、広角撮影を補うために広角から標準域のレンズが主となっている。
新製品、後継品等の登場によって旧製品となった、主な製品は次の通り(既知のもののみ)。
EF-Sレンズは専用に対応したカメラ以外では利用できない。
その一方で、今のところはEF-Sレンズ対応カメラの全てで従来のEFレンズが利用できる。
現時点で対応する機種は次のとおり。
ラインナップが揃う気配のないEF-Sレンズの将来性については謎ばかりである。
EF-Sレンズの整備は遅々として進まず、「不足する広角用のレンズ」に留まり続けてしまっているのは、35mmを強く意識し過ぎた弊害とも言える。
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