Adobe-Japan1

読み:アドビ・ジャパン・いち
読み:アドビ・ジャパン・ワン
外語:Adobe-Japan1 英語
品詞:固有名詞

Adobe Systemsが定める日本語の文字集合仕様。

目次

日本語表記に用いる文字のグリフを集め、各グリフを識別するためのCIDという認識番号を付けたもの。CIDは16ビットの番号である。

公的な規格ではなく、私企業の定めた文字集合に過ぎないが、フォント業界などで大きな影響力を持っている。

かつてはAdobe-Japan2もあったが、Adobe-Japan1に統合される形で廃止された。

バージョン

Adobe-Japan1には現在、Adobe-Japan1-0からAdobe-Japan1-6までの文字コレクション(バージョン)が存在し、次の文字数が収容されている。

  • Adobe-Japan1-0 ‐ 8,284
  • Adobe-Japan1-1 ‐ 8,359
  • Adobe-Japan1-2 ‐ 8,720
  • Adobe-Japan1-3 ‐ 9,354
  • Adobe-Japan1-4 ‐ 15,444
  • Adobe-Japan1-5 ‐ 20,317
  • Adobe-Japan1-6 ‐ 23,058

将来的に、Adobe-Japan1-7も予定されている。

版ごとの差異

Adobe-Japan1-0

初版。1993(平成5)年6月

JIS X 0208-1983までの文字+α、計8,284字に対応している。

Adobe-Japan1-1

JIS X 0208-1990で追加された漢字や、NECや富士通などの拡張記号文字、計75字(CID+8284〜8358)を追加した。

Adobe-Japan1-2

IBM拡張文字など計361字(CID+8359〜8719)を追加した。

これにより、Microsoft Windowsの日本語文字集合であるWindows-31Jに対応した。

Adobe-Japan1-3

縦書き用の文字計361字(CID+8359〜8719)を追加した。

記号類や仮名文字だけで、漢字の追加はない。

ここまでに対応するOpenTypeフォントを「OpenType Std」という。

Adobe-Japan1-4

斜体ラテン文字や様々な記号類、漢字など計6,090字(CID+9354〜15443)を追加した。

漢字は、JIS C 6226-1978からJIS X 0208-1990までの全規格票字形を網羅するために不足する字形、更にJIS X 0221:1995漢字の追補1(918漢字)や、他の集合を含む。

ここまででJIS X 0208の全歴史を網羅した。

ここまでに対応するOpenTypeフォントを「OpenType Pro」という。

Adobe-Japan1-5

Apple Publishing Glyph Set(APGS)の漢字など計4,873字(CID+15444〜20316)を追加した。

次のような文字が含まれる。

  • JIS X 0213:2000を含むMac OS X Version 10.2に搭載されている文字
  • 国語審議会が2000(平成12)年に答申した印刷標準字体に対応するために追加された文字
  • その他、JIS X 0213:2000や印刷標準字体への対応のために追加された文字

Adobe-Japan1-6

JIS X 0212やU-PRESSの文字など計2,741字(CID+20317〜23057)を追加した。

次のような文字が含まれる。

用語の所属
文字集合
関連する用語
CID

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