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John K. Ousterhoutが開発した、アプリケーションへの組み込みを目的とした拡張可能なスクリプト言語ライブラリ、およびライブラリを利用した一連のプロダクト。
コマンドラインベースの単体処理系であるawkやPerlと異なり、各種アプリケーションに組み込めることを特徴とし、作者曰くアプリケーションに高度なマクロ機能を容易に実装できる、アプリケーションを手早く作ることができる、様々な処理が簡単にできる言語体系を備えている、1度文法を覚えれば複数のアプリケーション間で利用可能、という利点がある。
Tclはアプリケーション独立のコマンド解釈ライブラリであり、このライブラリを利用することで各種アプリケーションで共通のマクロ・スクリプト機能が利用できる。文法の特徴として "コマンド 引数" の形式を取りawk/Perl/JavaなどのC系よりshなどのシェル系に近い。また、連想配列、リスト処理、正規表現の機能を持っている。
TkはTclをベースに作成されたX Window Systemのtoolkitであり、単純なスクリプトで容易にGUIを作成することができる。
Tcl/Tkはライブラリであるため単体では利用することができないが、これを単体で利用するためにTcl/Tkを組みこんだシェル(コマンドインタープリター)としてtclsh(Tcl対応シェル)とwish(Tcl/Tk対応シェル)が用意されている。
この言語の作成された本来の目的は、本格的なアプリケーションを書くことではなく、アプリケーションに埋め込んで、カスタマイズやマクロ言語として利用することであった。それにもかかわらず、Tkの出来がよかったことと、リリース初期からwishというコマンドを提供してしまったため、"wishを使ってアプリケーションを書く言語" として使われることが多い.その結果、目的に反した使い方をされながら、"Tclは使い難い" などと評される不遇な言語となっている。
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