KISSの原則

読み:キスのげんそく
外語:The KISS principle 英語
品詞:名詞

「Keep It Simple and Stupid」(単純でバカなままにせよ)、という原則。

目次

よく使われる格言の一つで、次のようにも解釈されている。

  • Keep It Small and Simple (小さく単純なのが一番)
  • Keep It Simple, Stupid (単純にしとけ、この馬鹿野郎)

「徹底的に簡単にする」という概念で、設計方針の有効な考え方として広く知られている。

利点

下手に大規模で複雑なものにしてしまうより、簡単で単純で小さなものを積み重ねて作った方がコストが低く、性能も高く、後々の仕様変更にも耐え、高い信頼性を確保できる…など数々の利点を生むということ。

Multicsに対するUNIXがその顕著な例である。UNIXはMulticsの失敗の上に成り立っており、このためUNIX上の技術やプログラムの多くは、この考え方で作られている。

Windows

例えばMicrosoft Windowsや、同社の技術や仕様全般は、KISSの原則の正反対を行なっていると見ることが出来る。

Windowsは不必要に複雑化しているためパフォーマンスが低い上に扱いにくく、挙句に信頼性も低いという結果をもたらしている。

Windows 3.1Windows 95→(当初の)Windows 2000などの大幅なコード変更を従うバージョンアップでは、旧コードからの変換が非常に大変で、開発者たちも相当に苦労したと言われる。その結果、頻繁に昔のコードによるバグも発生した。

Java

James GoslingがOAK(後のJavaのこと)を開発する上で掲げた設計目標としても知られる。

JavaはC/C++の文法仕様を基盤として、その上でC/C++プログラマーがよく犯す上に致命的なバグの元ともなるアドレス操作や構造体、多重継承などの機能を除外し、「シンプルかつコンパクト」を目標に開発された。

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