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液晶表示装置。液晶を表示方式に利用したディスプレイ機器のこと。略して「LCD」と呼ばれる。
TFT方式とD-STN方式が主流だが、それ以外にも多くの種類がある。
液晶は1888(明治21)年、チェコのプラハにあった植物生理研究所で研究をしていたオーストリーの植物学者
この液晶を表示用装置(LCD)として実用化したのは早川電機工業(現シャープ)であり、1973(昭和48)年に発売された小型電卓、エルシーメイトEL-805の表示部分に利用された。液晶実用化の苦労話については、NHKのプロジェクトX 第48回で紹介されている。
かつてはCRTが主流だったが、いまや液晶がそれを駆逐した。液晶の方が価格が高いにも拘わらず、これを達成したのは、それなりの魅力が液晶にあったためと見られる。
現在のパソコン用ディスプレイは殆ど全てが液晶であり、2005(平成17)年の段階で既に、使用されるディスプレイのうち80%、出荷台数の99%が液晶であった。
CRTと比較して、液晶ディスプレイの利点と欠点は、おおむね次の通りとなる。
CRTはもはや中古でないと入手困難と考えると、対CRTの価格については妥協せざるをえない。従って、応答時間や映像の美しさなどを、実物を見ながら選ぶことになるだろう。
残像などはネット通販では確認できないので、やはり店頭で直接確認したほうが後悔しないで済むと思われる。
液晶は、それ自体は殆ど電力を消費しない。「液晶テレビ」や「液晶ディスプレイ」の消費電力は、液晶を後ろから照らす照明、バックライトで費やされている。
それでも、同じサイズであれば、消費電力は概ね半分〜2/3程度で済むとされている。しかし液晶は大型化が進んでおり、大型であればその分バックライトで消費される電力量も増えることになる。
液晶を搭載した装置各種では、明るさが比較的手軽に変更出来るようになっているものが多いが、これは消費電力の影響を考えたものである。特に携帯電話や情報端末などでは液晶画面も大型化が進み、電池の消耗が激しくなってきたため、自動的に明るさを落とすような機構が搭載されている。
液晶ディスプレイ、より具体的には液晶そのものは、次で特徴付けられる。
液晶の歩留まり、つまり良品率を上げてコストを下げるためには、ガラス基板(これをマザーガラスという)が大きい方が有利である。加えて大型テレビの需要も増えてきた。従って液晶メーカーは、世代向上ごとにその基板サイズの大型化に勤めてきた。
そのサイズに明確な規格があるわけではなく、メーカーごとに若干の差があるが、概ね次のサイズ前後となっている。
しかし、歩留まりを上げるのは、単に最新の製造機器を導入すればよいというほど単純なものではない。
そこは最新テクノロジーの世界なので、機械の設置方法から動かし方まで、様々なノウハウの積み重ねによって実現されるのである。一朝一夕に量産を実現出来るわけではない。
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