システム液晶

読み:システムえきしょう
外語:System in Display 英語
品詞:名詞

2001(平成13)年にシャープが発表、2002(平成14)年より量産・出荷を開始した次世代液晶

目次

液晶のガラスパネル上に液晶ドライバーやコントローラーなどの電子回路を集積したもので、パネルと周辺回路を一体化でき、高精細、小型軽量、低消費電力、任意部分の瞬時拡大表示機能などの特徴をもつ。

主にモバイル用途向けでPDAや電子ブックなどへの搭載を想定。初期の製品でも3.7インチでVGA(640×480)、7インチでWXGA(1280×768)の解像度を実現しており、ほぼ印刷物相当の高精細表示が可能となっている。

パネル上に回路が一体化されたことで液晶周辺の額縁部分が非常に狭くでき、同液晶搭載の電子ブックはほぼ文庫本同等のサイズと表示情報量とを同時に実現、また手のひらサイズのハイビジョンTVも実現可能となった。

同液晶はCGS(CGシリコン、連続粒界結晶シリコン)が中核技術として用いられている。

これはポリシリコン薄膜の一種ながら単結晶シリコン並の速度で電子が移動可能(アモルファスシリコンの約600倍、従来の多結晶シリコン(低温ポリシリコン)の約3倍の移動度)という特徴を持つ。

これにより、信号劣化のない高解像度表示と、液晶と同一ガラス基板上への液晶ドライバーIC、液晶制御回路、電源回路、入出力インターフェイス回路、信号処理回路等の形成が可能となった。

2001(平成13)年のCEATEC JAPAN 2001で参考出品された。

シャープは2002(平成14)年4月25日に秋からの量産開始を発表すると同時に、従来工場(奈良県の天理工場)では需要に追いつかないと踏み、約500億円を投資して新工場(三重工場)の建設を開始、2002(平成14)年9月30日より量産開始された。

初搭載機種は2002(平成14)年11月12日に発表されたVGA表示可能な新型Zaurusである。

関連する用語
CGS
ザウルス
液晶

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