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CPUクーラーなど、プロセッサーの冷却方法の一つ。液体冷却の一種で、冷媒として水を用いる方法。
マイクロプロセッサーの加熱が激しく、空冷では抑えきれなくなった場合に用いられる。
水は空気よりも熱容量が大きいため、より効率的に熱を運び去ることができる。
スーパーコンピューターなどで使用される例が多いが、近年では小型化された水冷キットがパーソナルコンピューター用として市販されており、徐々に普及の兆しである。
具体的には、プロセッサーに固定する器具(ヘッド)と放熱器(ラジエター)を管で繋ぎ、中に水を入れて循環させる。
ヘッドはグリスを塗ってCPUに貼り付ける。時にペルチェ素子を併用することもある。水冷の場合、パイプを通ってこのヘッド内に水が流れ込み、これが再びパイプを通って出て行くことで、水がCPUからの熱を持ち去ることになる。
水冷は、乗用車や二輪車ではありふれたエンジンの冷却方法だが、これを電子計算機に応用したものであるといえる。
現在は、パーソナルコンピューター向けの市販品もあり、マニアに受けている。「焼け石に水」などとも言われているが、水漏れは当然、結露にも注意しないと機械を破壊する恐れがある。
空冷と違い、水冷の場合はメンテナンスの手間が多い難点がある。
空冷も、現在は、直径12cmや14cmのファンを搭載し、巨大なビルのようなそそり立つヒートシンクを用いたCPUクーラーが市販されている。こういったものを使えば、空冷でもパーソナルコンピューター向けのCPUなら充分に冷却できる。おそらくその数倍程度のTDPがあると見込まれるスーパーコンピューター用のCPUであっても、もう少し大型化すれば使えると思われる。
しかしながら水冷は、より小型で、同等以上の冷却効果を期待できることから、広く普及している。
ただし、ラジエーターには放熱のためのファンなどが必要で、一般にこれはかなり大型になることから、騒音もかなり大きくなりがちである。空冷よりも静かになるかどうかは、実際には不明である。
空冷は、ケース外から空気を取り込み、CPUの熱とともにケース外に出す方法である。
しかし水冷では、そういった強制的な送風が不要になる。そのぶん、メモリーなどCPU周辺部品に空気が吹き付けられないため温度が上がりやすいとも言われ、これはデメリットとも言える。
しかしそれを補い余るメリットとしては、空気を吹き付けないためケース内に埃が入りにくく、ケース内が埃をかぶりにくいという点がある。
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