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マルチスレッドなどの環境の排他制御において、ロックを獲得するまでスピン(ビジーループ)で待つ方法。
x86の場合、データ交換命令xchgはメモリーバリア機能を持っており、複数のCPUコアで実行された場合は相互にバスをロックし、キャッシュを更新する動作を合わせて実行する。
従ってx86/x64アーキテクチャーにおいては、メモリーアクセスの順序保証が必要な場合でも、殆どの場合は明示的なメモリーバリア命令を使わずに済む。
RAM上に確保されたstat_lockをフラグに用い、0か1かで判断する場合の例を以下に示す。
stat_lock: dd 0 spin_lock: mov eax, 1 spin_lock_loop: xchg eax, [stat_lock] test eax, eax jnz spin_lock_loop ret spin_unlock: xor eax, eax xchg eax, [stat_lock] ret
上のspin_lock処理は、xchg命令でstat_lockの内容をeaxに取得すると同時に、stat_lockに1を代入する。結果のeaxが0なら他に使っている処理はないためそのまま終了するが、0以外なら他が使用中であるので、0になるまでループで処理を繰り返す。
上のspin_unlockはstat_lockに0を代入する処理である。アトミックかどうかだけ考えればxchgではなくmovでも良さそうに見えるが、実は良くない。xchg命令のメモリーバリア機能を使わないと、マルチプロセッサー時に正常に全CPUコアに反映されて見えない現象が生じるからである。
ARMの場合もx86と基本的に変わらないが、明示的にメモリーバリアーの命令を使用する必要がある。
ARMv7アーキテクチャー以降でも使用可能な手法は次のとおりである。
spin_lock/spin_unlock共に、予めr1にロックフラグに使用するメモリーのアドレスが格納されているものとする。
spin_lock: mov r0, #1 spin_lock_loop: ldrex r2, [r1] cmp r2, #0 wfene strexeq r2, r0, [r1] cmpeq r2, #0 bne spin_lock_loop dmb bx lr spin_unlock: mov r0, #0 dmb str r0, [r1] dsb sev bx lr
なお、「bx lr」は「mov pc, lr」でもよい。どちらもサブルーチンから戻るための命令である。
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