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ゲームを含むコンピューターソフトウェア、音楽や映像ソフトなどが、違法に複製されないようにする仕組みのこと。日本の法律用語では「技術的保護手段」という。
Microsoftなど大きな企業は、通信等を利用して認証を行なうアクティべーションを採用しはじめている。
WindowsであればWindows XPから採用され、「マイクロソフト プロダクト アクティベーション」と呼ばれている。
昔は、フロッピーディスクに特殊なフォーマットを施しているものが多かった。
通常の方法ではコピーできない特殊な(異常な)フォーマットにし、起動時にその特殊フォーマットが存在するかをチェックする。正常なフォーマットではないため、場合によってはドライブが壊れるリスクがあった。
しかしこのスタイルは、ハードディスクドライブの普及により激減した。その後、起動時にだけマスターフロッピーディスクの内容を確認する方式もあったが、不便なため、事務用ソフトを中心に嫌われた。
Lotus 1-2-3等はマスターフロッピーディスクにあるキーをハードディスクに移す方式としていたが、ハードディスクがクラッシュした時には再インストールが不可能になるため、結局プロテクトは無くしてしまった。
過去のゲームなどでは、マニュアルの中に書いてある呪文などで判別するものもあった。
マニュアルの複写ができないようにすることで、事実上のコピープロテクトとしており、これは「マニュアルプロテクト」と呼ばれた。
しかしこれも、いちいち入力するのが面倒であるため嫌われた。
供給媒体がCD-ROMになるにつれ、パソコン用の一般的なアプリケーションでは、このようなプロテクトは激減することになった。
代わりに、シリアルナンバーの入力をさせるなど、特定情報の入力によって正規ユーザーの判別をする方法が取られるようになった。
つまり、ドングルを使用しないソフトウェアでは、基本的にプロテクトというもの自体が(一時的に)無くなってしまったのである。不毛なイタチごっこは遂に無くなったかに思えた。
CD-Rが普及するにつれ、ゲームの違法コピーによる売り上げ低下が深刻化している(らしい)ので、ゲームにはプロテクトが掛けられるようになった。
その他失敗作も含めて様々なプロテクトが登場しては掛けられていた。
プロテクトの仕組みは、CD-ROMにわざとエラーを埋め込んで、言ってみればCDの規格から外れる状態としてしまうというものである。
こうして、コピーしようとしてもエラー警告が出てコピーできないようにしたり、または完全なコピーが出来ないような加工を施しておいて、ゲーム起動時にCDを読み出してエラーが存在するかをチェック、エラーが無ければコピーCDであるという判断を行なう、というものが一般的。
概念的にはフロッピーディスク時代にやっていたことと何ら変わる所はない。何の進化も無いともいえる。これも同様にイタチゴッコで、エラーに対応した一部のソフトウェアと、プロテクトに対応したある種のCD-Rドライブを使えば、コピーは可能であった。
元々CDの規格にないことをしている以上、本来は「読めないのが正常」なわけである。たまたま読めるドライブが多くあったから、という理由によるプロテクト採用が横行したのが現状といえる。
こうして、コンピューター用ソフトではCDドライブによっては正規品と不正コピーに判定が付けられず、ちゃんと購入しているにも関わらず起動できないという事例も数多く報告され社会問題となった。正規品でもプロテクト発動により起動できないことを、俗に「誤爆」という。
音楽用のコピーコントロールCDも同様である。ここまで来るともはやCDと呼ぶことすら出来ず、大問題となった。高級CDプレイヤーでは聴けない(その上、壊れる)のに、本来ターゲットだったCD-ROMドライブでは再生可能だったりしたのも、失敗作の香りを漂わせる。
コピープロテクトをソフトに掛けるという行為は、言ってしまえば「購入者は泥棒だから」、「ユーザーは信用できないから」、という点に行き着くわけである。
コンピューターソフトのプロテクトの歴史は古く、フロッピーディスク全盛の時代より今に続くイタチごっこであるが、ユーザーが全員泥棒なわけはない。しかしソフトが売れないのは利用者が泥棒であるためと断じて、今もプロテクトを辞める気はないらしい。
そして音楽業界も同様の病に冒されてしまった。
「CDの売り上げが落ちたのはコピーのせい以外にはあり得ない」と断定し、コピーコントロールCDなる変なものを売るようになった。
日本ではavexが真っ先に導入しており、同社は「客は泥棒だから」と公言して止まなかった(そんなavexが日本最大の泥棒企業・パクリ企業だったことが知れるのは1年以上後の話である)。しかし余計に売れなかったことから再び普通のCDに戻っている。
現実問題として、売り上げが悪いのはコピーのせいだけではない。このような行為によって、客を信用しないメーカーは、同様に客からも信用を失い、もって売り上げも失うわけである。
そんな不毛なイタチごっこは、今もなお続いている。
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