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強力なX線源で、かつその放射の強さが変化するもの。
上記Xに該当する天体は、次のサブタイプに分類される。
X線バースト。X線および可視光のバーストが発生する近接連星。その持続時間は数秒〜10分、振幅は可視光領域で約0.1等である。プロトタイプは、さいだん座V801星、さそり座V926星である。
X線や可視光の放射が数十ミリ秒といった時間尺度で急速に変化するX線連星系。プロトタイプは、X線ははくちょう座X-1(はくちょう座V1357星)、可視光はさいだん座V821星である。
降着円盤とdA-dM型の矮星に囲まれた熱い高密度星で構成される近接連星。これらは、分や時のスケールで不規則な光の変化、および可視光領域で約1等級の振幅をする。軌道運動による周期的変動の重ね合わせが起こる。プロトタイプは、さそり座V818星である。
X線や電波の波長で明確な宇宙ジェットの存在、および相対論的速度で周期的な変位を示す輝線スペクトルで特徴付けられるX線連星。プロトタイプは、わし座V1343星(別名、SS 433)。
X線新星状変光星(一過性)のような系で、熱い高密度星、G-Mスペクトル型の矮星か準巨星を含む。これらの系は、可視光領域で4〜9等級の明るさで時折急速に増光し、X線範囲と同時に可視で、エンベロープは排出されない。爆発の期間は最大で数ヶ月になる場合がある。プロトタイプはいっかくじゅう座V616星である。
X線新星状変光星(一過性)のような系で、初期型の超巨星または巨星を主たる星とし、熱い高密度星と連星を構成する。主たる星の爆発に続き、それによる放出が材料となって高密度星に落下する。爆発から大幅な遅延してX線が出現する。振幅は可視光領域で約1〜2等級である。プロトタイプはおうし座V725星である。
X線パルサーの系。主たる成分星は通常、楕円体の初期型超巨星である。反射効果は非常に小さく、光の変動は主として楕円体の主たる成分星の回転によって引き起こされる。光の変化の期間は1〜10日で、系内のパルサーの周期は1秒から100分である。光の振幅は通常、数十分の1等級を超えない。プロトタイプは、ほ座X-1 = ほ座GP星である。
反射効果の存在が特徴となるX線パルサーの系。それらは、dB-dF型の主星とX線パルサーで構成され、X線パルサーは光学パルサーでもある。系の平均光は、主星にX線が照射されたときに最も明るくなり、X線源が弱い状態では微弱である。総光振幅は、可視光領域で2〜3等級に達する場合がありる。プロトタイプは、ヘルクレス座HZ星である。
後期型矮星(dK-dM)とパルサーで構成されるX線の系。
強い磁場を有する。高密度星の磁極に物質が付着すると、直線偏光と円偏光が変化する。このためこれらの系は「ポーラー」と呼ばれることもある。
光度変化の振幅は通常可視光領域で約1等級だが、主要成分星にX線が照射されると、系の平均輝度は可視光領域で3等級増光する。光の全振幅は4〜5等級に達する。プロトタイプはヘルクレス座AM星、おおぐま座AN星である。
回転する熱い高密度星の磁極で発生するX線放射ビームが観測者の位置を通過せず、系がパルサーとして観測されない場合、上記のX線の系の方の記号文字「P」は使用されない。
X線の系が食変光星または回転楕円体変光星でもある場合、X線記号の前に「E」または「ELL」が付き、X線記号に「+」記号が付く(例: E+X、ELL+X)。
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