SS-520

読み:エスエス・ごひゃくにじゅう
外語:SS-520 英語
品詞:固有名詞

宇宙科学研究所(ISAS)(現在のJAXA)により開発された観測ロケットの一つ。二段式の固体燃料ロケットである。

目次

  • 全長: 9.65m
  • 直径: 0.52m
  • 全備重量: 2.6t
  • 到達高度: 800km (ペイロード140kg時)
  • 推進剤: ブタジエン系コンポジット推進薬 (S-520の主エンジン)

観測

名前のSSが二段式、520が直径(mm)を表わしている。

S-520の主エンジンを第一段とした二段式固体燃料ロケットであり、開発の目的はペイロード140kgを高度約800kmに到達させることであった。

加えて、小型の第三段ロケットを搭載することで地球周回軌道にミニ衛星を打ち上げるロケット開発のための工学実験を実施することも目的として掲げられている。

軍事

SS-520は開発と並行し、4号機では経済産業省 平成27年度宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業(民生品を活用した宇宙機器の軌道上実証)の採択をうけ、民生品を多く利用することによるコスト削減の実験も行なわれている。

この4号機については通信機器の不具合で第2段ロケットへの点火を中止し墜落させることで実験を終了したが、SS-520は固体燃料ロケットであるので、もし完全に成功すれば小型核弾頭が搭載可能でありながら打ち上げ費用約4億円という安価な大陸間弾道ミサイル(ICBM)に道が開け、日本の国防にも大きく貢献する技術となる。

沿革

SS-520 1号機 1998(平成10)年2月5日、内之浦宇宙空間観測所
(不明)
SS-520 2号機 2000(平成12)年12月4日、ノルウェー・スバルバードロケット実験場
磁気圏のカスプ領域での直接観測
SS-520 3号機
(不明)
SS-520 4号機 2017(平成29)年2月1日10:06:00(日本時間)(@087)、内之浦宇宙空間観測所
民生技術を用いた開発実験

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