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宇宙開発事業団(NASDA)により開発された、小型衛星打ち上げ用のロケット。250kmの低軌道に約1トンの衛星を打ち上げる能力がある。
三段式固体燃料ロケットという潔さが特徴である。第一段ロケットはH-Ⅱ・SRB、第二段ロケットには宇宙科学研究所(ISAS)が開発したΜ-3SⅡロケットの上端2/3を利用した固体モーター、第三段ロケットにもISASが開発したM-3B固体モーターを使用する。既存のものを利用するため、低コスト、短期間の開発が可能である。
とはいえ唯一の問題はコストであり、最初のJ-Ⅰロケットは1996(平成8)年でコストが43億円と、外国製の数倍にもなってしまった。より安価なロケット開発のため1999(平成11)年の8月にJ-Ⅰの開発は中止され、2001(平成13)年に最終モデル(といっても2機目)のJ-Ⅰ・2Fが打ち上げられる予定だったが、これすらも開発凍結となり、事実上の無期延期となってしまった。
1996(平成8)年2月12日08:00(日本時間)(@000)に打ち上げられたJ-Ⅰ・1Fで極超音速飛行実験(HYFLEX)が打ち上げられ、成功した。なお、J-Ⅰは本来は前述の通り三段式ロケットであるが、一号機J-Ⅰ・1Fは二段式で打ち上げられている。
2001(平成13)年度にJ-Ⅰ・2Fで光衛星間通信実験衛星(きらり)の打ち上げが予定されていたが、ロケットが凍結されたため打ち上げ日程は予定変更となった。
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