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高速飛行実証。宇宙開発事業団(NASDA)と航空宇宙技術研究所(NAL)(共に現在のJAXA)が研究開発している再使用型宇宙輸送システムHOPE-Xの実証試験。最終的には誰でも安全に気軽に宇宙に行けることを目標とする。分かりやすく言えば国産のスペースシャトルである。
実用化までは様々な技術検証が必要だが、その検証プログラムがHSFD、すなわち高速飛行実証である。これは大きくフェーズⅠとフェーズⅡとに分けられる。
フェーズⅠは、機体が自分の位置、姿勢、速度等を正確に知る技術(航法)と着陸場周辺での通信機能の実証、および無人で自律的に飛行する技術の蓄積を目的とする。
フェーズⅡは、他の速度域に比べて正確な推算が困難とされる音速付近での空力特性を推算する技術の向上、および誘導制御設計技術の実証を目的とする。
フェーズⅠとフェーズⅡで使用する機体は主要部分を共通化し、全体のコストを削減しつつ、最大限の成果が得られるように計画されている。
フェーズⅠの第1回飛行実験はキリバス共和国 クリスマス島にて2002(平成14)年10月18日00:50(日本時間)(17日@701)〜2002(平成14)年10月18日01:00(日本時間)(17日@708)に実施され、計画通りの飛行を行なうとともに技術データを取得した。
フェーズⅡの第1回飛行実験はフランス国立宇宙センター(CNES)と共同でスウェーデン王国エスレンジ実験場で2003(平成15)年7月1日(現地時間)に実施された。目標のマッハ0.8の飛行は概ね成功、しかし着陸時に使用するパラシュートが開かず、機体の一部を破損してしまった。
今後は飛行データの解析と実験機の空力特性の推定及び誘導制御系の評価を行ない、今後の研究への反映、そして回収系の不具合についての原因究明と再発防止などの検討を行なうことになった。
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