1階電離水素(HⅡ)が集まり、自ら光を放っている天体。電離水素領域。
星間分子雲(暗黒星雲)の中に恒星が生まれ、紫外線を放ち始めると、その星の周囲にある水素は電離し発光し始める。こういった領域がHⅡ領域として観測される。散光星雲を構成する輝線星雲の一種でもある。
その大きさは様々で、1光年程度のものから数百光年程度になるものまである。
また例外として、誕生したばかりの恒星を取り巻くガスが恒星からの強い紫外線で電離されて光るものは、ウルトラコンパクトHⅡ領域などと呼ぶことがある。
殆どの場合は銀河内に存在し、星の生まれる領域となっている。
しかしごくまれに銀河から離れた場所にも存在することが、国立天文台のすばる望遠鏡や南米チリの欧州南天天文台の大型望遠鏡(VLT)による観測で判明している。
例えばおとめ座銀河団にあるNGC 4388銀河から、少なくとも約8万2000光年離れた場所などに見つかっている。
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