階級 (分類学)

読み:かいきゅう
品詞:名詞

生物の分類方法の一つで、生物を階層構造として分類するもの。

目次

生物や、ウイルスなど生物に類するものには、統一的な階層分類された名が与えられる。

地球上には、判明しているだけで数百万種から数千万種があるとされており、これらを適切に分類することは研究においても重要である。そこで、階層構造を持った名前が与えられるようになった。

カール・リンネにより確立された分類法を元に幾度となく修正され、そして20世紀末の分子系統解析による研究成果を基にして大きく修正され現在に至っている。

分類階層

近代的な方式では、次のような階層で分類される。英名/ラテン語名を併記する。

なお、動物、植物・藻類・菌類、細菌・古細菌、ウイルスの4カテゴリーで、それぞれ命名方式が違っている。

  • ドメイン domain/regio
  • 界(かい) kingdom/regnum
  • 門(もん) phylum/phylum(動物細菌)・division/divisio(植物菌類)
  • 綱(こう) class/classis
  • 目(もく) order/ordo
  • 科(か) family/familia
  • 属(ぞく) genus/genus
  • 種(しゅ) species/species

これは基本的な方法で、実際にはより細かい分類を使うことが多い。

より細かい分類(中間的な分類)が必要な場合、その階層よりも上位は「大(super-)」や「上(magn-)」、下位は「亜(sub-)」「下(infra-)」「小(parv-)」などの接頭語を階層名に付けて呼ぶ。

亜科(subfamily)と属(genus)の間に分類階層が必要な場合、tribe(動物では「族」、植物では「連」)を使う。

亜属(subgenus)と種(species)の間に分類階層が必要な場合、節(section)を使う。

接尾辞

前述のように動物、植物・藻類・菌類、細菌・古細菌、ウイルスの4カテゴリーで、それぞれ命名方式が違っているが、各分類階層ごとに接尾辞をまとめると、次のようになる。

下表において、分類群は英語、学名接尾辞はラテン語で記載する。

 分類群植物藻類細菌/古細菌動物ウイルス
division/phylum-phyta-phyta-mycota   
亜門subdivision/subphylum-phytina-phytina-mycotina   
下門infraphylum      
class-opsida-phyceae-mycetes   
亜綱subclass-idae-phycidae-mycetidae   
order-ales-ales-ales-ales -ales
亜目suborder-ineae-ineae-ineae-ineae  
上科superfamily-acea-acea-acea -oidea 
family-aceae-aceae-aceae-aceae-idae-idae
亜科subfamily-oideae-oideae-oideae -inae 
上連/上族supertribe-odae     
連/族tribe-eae-eae-eae -ini 
亜連/亜族subtribe-inae-inae-inae -ina 

動物については、門・綱・目までは特に明確なルールがない。

連より下、つまり属や種はそれぞれ固有名詞であり、特定の接尾辞はない。

関連するリンク
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