頭蓋骨内にある液体で、脳室や髄膜中の蜘蛛膜下腔を満たす。単に「髄液」ともいう。別名「脳漿」(のうしょう)。
無色透明で僅かに細胞(白血球)や蛋白質、糖を含む。
その濃度は希薄であり、細胞は約5個/mm3以下、蛋白質は15〜45mg/dlと血漿蛋白濃度の1/200程度、糖も50〜80mg/dlで血糖の2/3程度であって、残る大部分は水である。
脳脊髄液は側脳室の脈絡叢で産生・分泌される。その量は日量500ml程度とされ、脳内を循環する。
全髄液腔の容積は約120ml〜150mlであり、一日で3〜4回入れ替わる計算である。このうち蜘蛛膜下腔は全体の約20%の約30mlがあり、残りは主に脳室内に存在する。
脳は、この液体の中に浮いているような状態となっている。
脳や脊髄は豆腐のように柔らかく、対して頭蓋骨や背骨は硬い。従ってそのままであれば、外界からの衝撃により脳や脊髄は骨に激突して簡単に破砕されてしまい生命を維持できない。中間に液体があることで衝撃を吸収するのである。
液は脳室内部を常に循環し、もって脳実質の保護や栄養供給などを行なう。このため血液・リンパに次ぐ第三循環と呼ばれる。
具体的には、側脳室→室間孔(モンロー孔)→第三脳室→中脳水道→第四脳室→マジャンディー孔・ルシュカ孔→蜘蛛膜下腔、という経路で脳内を循環する。
その後は上矢状静脈洞に突出する蜘蛛膜顆粒(パッキオニ顆粒)で静脈洞へと吸収される。この循環が悪くなると、髄液が鬱滞し、水頭症となる。
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