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大豆の絞り汁(豆乳)に「にがり」を加えて固めた加工食品。
古くより、東アジアから東南アジアに掛けた広い範囲で作られ食べられており、その由来については定かではないが、日本でも古くから広く食べられている。
一般に、日本へは支那より伝来したと考えられており、「豆腐」という名も漢語に由来する。
この「腐」とは「くさる」という意味ではなく、柔らかなもの、つまり固体だが液体のようなものを意味する語であった。
水に漬けて柔らかくした大豆を水中で砕く。ここで作られる液体を「呉」という。呉を煮た後、絞って得る液体が「豆乳」、残りが「おから」である。
この豆乳がまだ熱いうちに凝固剤である「にがり」を入れると、蛋白質がゲル化し、固まる。これが豆腐である。
この時の製法により、大きく次の三種類に別れる。
型箱に豆乳とにがりを入れ固める(30分程度)。これを型箱から取り出し、切ったものが絹ごし豆腐である。つまり、絹で濾しているわけではない。
絹ごしといわれるのは、そのなめらかな舌触りや、柔らかなのどこしが絹のようだから、とされる。
木綿豆腐よりも濃い豆乳を作って製造されることが多い。
穴の開いた型箱に木綿の布を敷き、上で作った型箱の豆腐を細かく崩しながら入れる。
これに布を被せ、重しを掛けて水分を抜き、これを切ったものが木綿豆腐である。
同じ量であれば木綿豆腐の方が固形分が多い。このため木綿豆腐は絹ごし豆腐より蛋白質やカルシウムが多い。
豆乳を冷やしたあと容器に凝固剤と共に入れ、すぐに密封する。その後、容器ごと加熱してから冷却して固めたもの。
密封されていること、密封後に加熱されていることなどから、他の豆腐よりも保存性がよい。
暑い季節などには、冷やしてそのままスプーンで食べられるようなデザート的な充填豆腐も多く市販される。枝豆や柚子を使用したデザートや、出汁入りで総菜としてそのまま食べられるものなどがある。
濃い豆乳を使う、にがりの代わりに海水を使う、水分を絞らない、念入りに絞る、などで様々な豆腐が作られている。
豆腐は大豆とにがりで作られるが、それ以外のものでも姿形の似たものには豆腐と名が付けられることがある。
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