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人工的に作られた血液のこと。
輸血などでは、どうしても様々な問題が生じ、安全性の問題が解決できない。そこで主として赤血球や血小板の機能を代替するようなものが現在、研究・開発中である。
赤血球の酸素運搬機能はヘモグロビンによってなされるが、ヘモグロビン分子そのものは小さすぎるため、単にヘモグロビンを輸液しても機能を発揮できないばかりか詰まったり血管外に漏れ出して副作用を生じる。そこでヘモグロビンを超小型のカプセルに詰めた人工血液などが開発されている。カプセルの材質には脂質などが使われているようだ。
赤血球より小型である利点は、脳梗塞であるとか心筋梗塞であるとか、血管が詰まった状況でも血栓を通過し酸素供給が可能である可能性がある。また使用期限が過ぎた血液製剤から作ることができるため、血液の有効活用も可能である。
最近では発想転換によりヘモグロビンにこだわらず、蛋白質であるアルブミンに酸素運搬能力を持たせるという研究もあり、既に実用化の段階にある。アルブミンは血液中に最も多く存在する蛋白質であり、これに鉄を含ませたアルブミンヘムにより酸素を運ばせる。前述のカプセルと同様、これも赤血球より遥かに小型であるため血栓の隙間を通過し酸素供給できる可能性がある。
また日本が遺伝子組み替えによりアルブミンヘムを作る技術を開発している。
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