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宇宙のある一点から、突然大量のγ線が爆発的に放出される現象。数秒から数時間続き、その後静かになる。
冷戦時代の1967(昭和42)年、アメリカが他国の核実験によるγ線を捉えるため、幾つかの衛星にγ線検出器を搭載した。
この検出器は見事にγ線を検出したが、しかしそれは地上からではなく、空のあらぬ方向からであった。
これにより、天体現象としてγ線の爆発が存在することが発見された。
γ線バーストは、「GRB」に続けて年月日の6桁の数値をつけて命名される。
例えば、2005(平成17)年9月4日に発生した場合、「GRB 050904」と命名される。
同じ日に複数個発見された場合は、末尾にA、B、C…などと付けて区別する。
通常、γ線バーストの光は数時間で観測不可能なほどに暗くなる。ところが、2011(平成23)年3月28日に38億光年離れたりゅう座銀河で発見されたγ線バーストGRB 110328Aは、2011(平成23)年4月4日にハッブル宇宙望遠鏡でも観測され、1週間以上活動を継続していることが明らかとなった。
このような長い活動は天文学での想定を大幅に超えている。NASAは、バーストが銀河の中心で発生しているため、大質量ブラックホールの回転軸方向に生成される超高温のプラズマジェットが関係しているのではないかと推定している。
曰く、恒星がブラックホールに接近しすぎてバーストが発生し、潮汐力によって恒星は引き裂かれてブラックホールに落下中なのではないかとする。この時、噴流はブラックホールの回転軸に沿って外側へ向かうが、この噴流が地球の方角を向いたとき、X線とγ線の大規模な噴出つまりγ線バーストとして観測されるのではないかとしている。
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