Dothan

読み:ドタン
外語:Dothan 英語
品詞:固有名詞

IntelIA-32(x86)モバイル向けプロセッサーのうち、Pentium Mの第二世代プロセッサーコアの開発コードネームであり、アーキテクチャー名。Banias(バニアス)の後継にあたる。

目次

仕様表

項目特徴
マイクロアーキテクチャーP6マイクロアーキテクチャ、Dothanアーキテクチャ(対外的な正式名称なし)
コアのクロック周波数1〜2.26GHz
FSBクロック400/533MHz
最大バス帯域幅 
1次命令キャッシュ32Kiバイト、コアに統合
1次データキャッシュ32Kiバイト、コアに統合
2次キャッシュ2Miバイト、コアに統合(Baniasの倍)
製造プロセスルール90nm
ダイサイズ 
集積トランジスタ数1億4,000万個

主な対応機能に、次のようなものがある。

コンセプト

先代Baniasと比較し、次のような機能が強化された。

  • クロック周波数の向上
  • 拡張版データ・プリフェッチャ
  • 拡張版レジスターアクセス

そして電流をスムーズに流すことができる「歪みシリコン」によりトランジスタの動作速度向上が図られている。

その一方、90nmということでリーク電流が多く、熱設計消費電力が上昇した。

性能

速度は上昇したが、しかしBaniasとの実質的な機能差は殆どない。

マルチメディア命令も先代Baniasと同様にSSE2までの対応である。

但し、2次キャッシュはBaniasの倍になった。

プラットフォーム

  • Socket 479

全ラインナップ

製品は全て、Pentium Mである。動作電圧とFSB、NXビットにより複数のタイプある。プロセッサーナンバーを併記する。

  • 標準電圧版、FSB 400MHz
    • NXビット未対応
      • 1.5 GHz(715)、1.6 GHz(725)、1.7 GHz(735)、1.8 GHz(745)、2 GHz(755)、2.1 GHz(765)
    • NXビット対応
      • 1.6 GHz(725A)、1.7 GHz(735A)、1.8 GHz(745A)
  • 標準電圧版、FSB 533MHz
    • NXビット対応
      • 1.6 GHz(730)、1.73 GHz(740)、1.86 GHz(750)、2 GHz(760)、2.13 GHz(770)、2.26 GHz(780)
  • 低電圧版
    • NXビット未対応
      • 1.4 GHz(738)
    • NXビット対応
      • 1.5 GHz(758)、1.6 GHz(778)
  • 超低電圧版
    • NXビット未対応
      • 1 GHz(723)、1.1 GHz(733)
    • NXビット対応
      • 1.1 GHz(733J)、1.2 GHz(753)、1.3 GHz(773)

2次キャッシュを1/4にした廉価版、Celeron Mのコアも実質同じコアだが、こちらは「Dothan-512K」と呼ばれる。

2次キャッシュを1/4の2Miバイトに減らしたコアはBanias-512Kである。

後継コアは、Core SoloのコアYonah(ヨナ)と、Core DuoのコアYonah-2Pである。

Dothanの語源は、地名である。

聖書に記されているイスラエルにある町の名。

現地発音はドーサンで英語読みも同じだが、聖書読みでドタンとなる。

用語の所属
Intel
IA-32
関連する用語
Pentium M
Celeron M
Banias
Yonah

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