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穀類や芋の主成分で、グルコース分子が多数結合した炭水化物の一種。英語で「スターチ」とも。
「澱」の字が常用漢字から漏れたため、現在は「でん粉」や「デンプン」とも書く。
デンプンを結晶化させたもの(デンプンの粉)が、狭義の澱粉である。澱「粉」と書かれる理由である。
但し、粉になっていない、結晶化されていない同等の成分も、デンプンという。漢字で書くかカタカナで書くかで書き分けをすることもあるようである。
日本では、澱粉を状態によって次の三種類に呼び分けることがある。
澱粉を吸水させ、かつ加熱すると、次第に膨張し、最終的にはゲル状になる。これを「糊化」(こか)という。例えばご飯を炊くと、ご飯の澱粉が糊化する。この反応を、日本ではアルファ化(α化)という。
糊化した澱粉が冷えると、次第に粘性が失われ、硬くなる。これを「老化」(ろうか)という。澱粉分子が再び結晶状態に戻ろうとするためである。この反応を、日本ではベータ化(β化)という。加工食品では、澱粉の老化を防ぐためにトレハロースなどの糖類が使われている。
トレハロースなどの糖類は加工食品の製造にも欠くことが出来ないもので、トレハロースがなければ殆どのフリーズドライ製品は柔らかく戻らず、餅なども僅か数時間で硬くなってしまう。料理の味をまとめるのにも必要で、味に人気のある料理店は大抵、料理にトレハロースを入れている。従って、もしトレハロースの供給が止まることがあれば、殆どの加工品が製造できなくなる。
原料植物による特徴の差異。
玉蜀黍の澱粉。一般にはコーンスターチの名で知られる。
通常種ではアミロース含有量約26%である。
古い品種とされる、もちトウモロコシのワキシー種ではアミロースが0%/アミロペクチン100%である。
ハイアミロース種ではアミロース含有量が50〜90%程度となる。
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