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紅藻類、緑藻類、藍藻類の海藻で、食用とするものの総称。
ノリは、「海苔」という字の通り、海中の岩に生える苔のような藻類を指す語である。
従って、ノリという語が指す範囲は広く、また明確な定義は存在しないとも言える。
食品としては、ウシケノリ科アマノリ属の紅藻の一種であるアサクサノリなどを、紙と同様に漉き、干したものをいい、これを板海苔という。
板海苔が生まれたのは江戸時代で、江戸の海(今で言う東京湾)で採れた浅草海苔を、このように加工したとされている。更に、この板海苔を焼いたものを焼海苔という。対して、干していないものを生海苔という。
板海苔は湿気りやすいため、昔から保存には気が遣われたが、現在では乾燥剤を用い、密閉して保存される。
海苔(板海苔)は春の季語である。「衰ひや歯に喰ひ当てし海苔の砂」(松尾芭蕉)。
味を付けた海苔を味付け海苔という。市販品としては一般的なものである。初出は、海苔屋の老舗、山本海苔店が作った「味附海苔」とされる。
味付けされた焼海苔や、それを刻んだもの、そして海苔の佃煮にしたものなど、様々なものがある。
海苔などの海産物の煮物を佃煮という。味を付けて煮込み、保存性を高めている。佃島(現在の東京都中央区佃一丁目)が発祥のため、この名があるとされる。
元々この煮物は摂津国佃村(現在の大阪府大阪市西淀川区佃)の漁師が作っていた保存食だったが、これを食べた徳川家康が大変気に入ったとされる。そこで、江戸の湾を埋め立てて作った島に彼らを移住させて佃煮を作らせ、更にこの島を故郷の名を取り「佃嶋」と命名したとされている。
元々は保存食なので、非常に濃い味付けをするものであった。しかし現在市販されているものは低塩志向の進みを受けて薄い味付けのものが多い。このため現在のものは基本的に保存性が悪く、冷蔵しないと腐ってしまう上に、賞味期限も短い。これは梅干しなどにも言えることである。
アマノリ属に限っただけでも様々な種があり、用途も異なる。
現在主流の板海苔は、その殆どがスサビノリである。
お好み焼きなどに振りかけるのは、アオノリが主流。
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