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アメリカの航空機メーカー、ロッキード・マーチン社が中心となって開発された戦闘機。愛称は「ライトニングⅡ」。
米国空軍を始めワールドセールスが好調だったF-16、米国海軍や米国海兵隊のF/A-18、米国海兵隊や英国海軍のハリアーといった複数の戦闘機の後継機種を国際共同開発するJoint Strike Fighterプロジェクトにより生まれた。
ロッキード陣営のX-35とボーイング陣営のX-32が採用を争い、X-35が採用されてF-35となった。
どちらかと言うと、制空戦闘も可能な攻撃機的な性格が強いマルチロールファイターである。
次の三種類が開発されている他、コックピットを無くした無人攻撃型も検討されている。
米国海兵隊では、EA-6の後継として電子戦型の追加も検討されていたが、そもそもF-35自体に対レーダーミサイルやレーダー妨害ポッド等の運用能力があり、ある程度の電子戦が可能なB型で代用可能、としてキャンセルされた。
正面や側面においてステルス性が考慮された形状となっている。
特に米国海軍型は他の型より電波吸収剤を多用して開戦序盤の攻撃での使用を重視してある。
本来は開発費を抑えるための国際共同開発だった。
しかし、要求仕様が微妙に違う複数の型を同時開発したため、整合性の問題から開発費用も開発期間も想定より増えてしまった。
特に途中でB型の開発に手間取った事が大きく影響しており、一時はB型の開発断念も検討された。
機体の周囲にはAN/AAQ-37 EO DASと呼ばれるカメラセンサーが設置されており、ヘルメットに組み込まれたディスプレイと組み合わせれば、モビルスーツの様にまるで機体が透けて外が見える様な仮想現実状態で操縦することができる。
このため、基本的にパイロットには死角(見えにくい方向)が無い。
敵味方識別や航法や照準等のシステムとも連動している為、効率的な戦闘が可能になる。
機種下面にはAN/AAQ-40 EOTSという監視照準システムが内蔵されており、従来機の様に専用のターゲッティングポッドを携行せずとも標準でレーザー誘導爆弾の運用が可能となっている。
このカメラの精度も高いため、わざわざ偵察ポッドを搭載せずとも簡易的に偵察機としての運用も可能とされている。
武装はステルス性を考慮して胴体内にあるウェポンベイに搭載するのが基本である他、ステルス性を考慮しない場合は主翼下ハードポイントへの搭載も可能。
多機種多国籍の戦闘機を更新するという目的から、ヨーロッパ製兵器を含めた多種多様な武器が搭載可能となっている。
固定兵装はA型のみGAU-22/A 4砲身25mmガトリング砲を装備する(但しカナダのA型(CF-35)はこれを外して同じ位置に空中給油装置を付加する)。B型及びC型は胴体下面後方寄りに外装ポッド方式でこれを装着する。なおB型C型は当初機体両側面に2門のポッドを装着する計画であり、1995(平成7)年のアメリカ映画「ダイハード3」に登場したCGのF-35はこの仕様となっていた。
航空自衛隊においても、F-4の後継として、F/A-18EブロックⅡ サイレントホーネット、F-15SEサイレントイーグル、ユーロファイター タイフーンといったライバル候補を勝ち抜き採用された。
当初は全機完成品調達しか認められない見込みだったが、開発遅延と予定価格の高騰による不人気を挽回するためか、機体の40%の日本側生産及び最終組立整備工場の自前設置という、JSFプロジェクトに不参加だった国としては奇跡と言える好条件が認められている。
なお、初期の4機については予算処理の関係もあり完成品調達となる。
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