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アメリカ空軍の戦闘機。愛称は「ラプター」(Raptor)。2ちゃんねるの軍事関係の板では「らぷたん」とも呼ばれる。
高い機動性能にアフターバーナーを使用しない状態での超音速巡航が可能。更にステルス性能をも持つ。
F-22は空対空戦闘においては強力な戦闘機である。但しマルチロールファイター全盛の現代においては、制空戦闘以外の能力が他と比べて大きく劣るため、強力ではあるが万能ではない。
例えばF-22は精密誘導兵器の基本であるレーザー誘導爆弾を運用する為のターゲッティングポッドの搭載能力も無く、比較的使いどころが限られてしまう。
また自衛隊で使う場合を想定すると、航空自衛隊の戦闘機における主要な任務は制空戦闘及び対艦攻撃であり、以前は戦闘機と支援戦闘機という別々の機種でおこなっていたものを、今後は効率化のために支援戦闘機という枠を廃止して一機種でこなす方針となっている。しかし例えばF-35では対艦ミサイルを搭載可能だがF-22は搭載不可能であり、現代の航空自衛隊における有用性はF-35より劣るとみる事もできる。このように一概にF-22を導入すれば最良の結果が得られるという訳ではない。
機体はステルスのため、直線で構成されており、平面的な形状をしている。
素材は軽量化、空力過熱、ステルス性のため複合材が多用されている。
武装もステルス性のため、全て機内のウェポンベイに格納される。
ステルスミッションの際は、胴体下のウェポンベイにある左右各3箇所のハードポイントに、次の何れかを搭載する。
ステルス性が重要視されないミッションでは、主翼下の左右各2箇所のハードポイントも使用される。
また、AIM-9専用のウェポンベイも左右1箇所ずつ存在する。
当初はF-15の「Air Superiority Fighter」(制空戦闘機)に対して「Air Dominance Fighter」と位置付けられており空対空戦闘用だった。
1993(平成5)年には精密誘導兵器による空対地攻撃が可能なマルチロール機に変更、2002(平成14)年9月17日には「攻撃機」を意味するA(Attacker)を加えてF/A-22へと変更した。
しかし2005(平成17)年に、再び名称をF-22へと戻した。
F-22は、単座型のF-22Aと複座型のF-22Bが製造される予定であったが、F-22Bは発注キャンセルされたため、全機がF-22Aとなっている。
F-22は冷戦中に開発された戦闘機であり、当初は750機が調達される予定だった。しかし冷戦終結に伴い予算の縮小、調達のキャンセル等で開発は遅延した。
海軍も一時期興味を示し500機の調達を考えたこともあったが、その後キャンセルされた。
この結果、2009(平成21)年現在、生産数は100機少々となっている。
海外輸出も、そのステルス技術や最新の電子機器の海外への流失の懸念に加え、機体価格の問題などがある。
ステルス形状と空力特性は相容れないため、F-22も3次元ベクターノズルなどによってかなりの機動性は持つものの、機動性自体を追求した前世代の戦闘機には接近戦で劣る場合もある。
結果、価格の安いユーロファイター タイフーンにすら負けてしまい、ドイツ軍士官も「タイフーン戦闘機とF-22戦闘機の接近戦において、優勢劣勢ははっきりとしていた。BVR(有視界外)戦闘においてはF-22戦闘機は世界一かもしれないが、ドッグファイトとなると、タイフーン戦闘機のほうが勝っている」としている。
アメリカ議会の立場は、F-22の任務はF-35で代替できるのでF-22は不要、としている。実際、F-22の主任務はBVRAAMの撃ち合いなので、ある程度以上のステルス能力があれば有利ではあるが、F-22のように採算度外視してまで徹底的にステルスを追求した機体でしか行なえないという訳ではない。
ステルス性こそF-22に劣ると言われるF-35も、F-22より格段に進化したセンサー類を多数搭載し、そして搭載可能武器も多岐に渡っており柔軟な戦闘対処が可能となっており、総合的は戦闘能力はF-22よりF-35の方が高いという評価もある。
実際、F-35は価格が高いと言われているが、F-22は任務が限られてるのにさらにその倍の価格である。
F-22は、様々な欠陥を抱えていた。
まず、米国議会はF-22を目の敵にしF-35への移行を急いだが、この最大の理由はコストパフォーマンスだった。用途が限られる上に、機体価格も運用コストも高いからである。
更に技術面でも問題がある。F-22はパイロットの呼吸困難や失神が発生し、搭乗拒否するパイロットも現れる異常事態となったため飛行停止にして調査するも原因は判明しなかった。そこで呼吸用酸素供給装置を改良、「多分原因だろう機器を交換したため発生頻度は下がったはず」という水準で飛行再開に至るも、原因が完全に突き止められた訳ではないのでまだ経過観察状態である。
欠陥機と言われても否定できない状態である。
地形完熟等を目的とした米空軍の定期的な巡回配備によって、F-22もたびたび嘉手納基地に短期配備されている。
日本やオーストラリアが購入を打診しており、生産ラインを維持しかったボーイングや価格を下げたかった米空軍の後押しがあったものの、ステルス技術の拡散を懸念する米国議会の反対により頓挫、2015(平成27)年までは議会による輸出規制がかかっている。結果、F-22の生産ラインはF-35へと切り替わった。
このため日本よりも更に軍事的友好国であるイスラエルやオーストラリアでさえF-22は輸入できない状態であり、この状況で日本が購入するなど到底不可能なことである。
なおステルス性を重視する国に売る戦闘機が他に無かったボーイングは、F-15Eストライクイーグルをステルス改造したF-15SEサイレントイーグルの開発に着手した。
日本は、F-22の輸出許可に望みをかけてF-4に代わる次期戦闘機導入計画を遅れに遅らせたが、結局断念してF-35を選択した。このため、F-4の減勢に新型機導入が間に合わなくなった。
また、ステルスはあくまで敵レーダーの反応距離を縮める受動的対策であり、実戦では敵レーダーを完全に潰す電波妨害や対レーダーミサイル等の能動的対策が重宝されることも多い。そのためF-22よりまずF/A-18G等のレーダー妨害/攻撃専用機を導入すべきではという意見もある。
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