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東京都の中央に位置する小金井市で、市民がゴミ焼却場の建設を拒み続けたことから遂にゴミの焼却がままならなくなった問題のこと。「杉並ゴミ戦争」再来とされている。
かつては小金井市にも市境にゴミ焼却場があり、調布市・府中市と共に3市で使用していた。寿命で更新が必要となったが、プロ市民だらけの小金井市では更新できず、他の2市に迷惑を掛けつつそのまま解体となった。
当然、小金井市も代替として新しいゴミ焼却場が必要となるが、プロ市民だらけの小金井市では市内への建設見通しが立っていない。
そのため大金を払って近隣の自治体に処分を依頼していたが、この費用が無駄だ、と主張する佐藤和雄が新市長に選出され(つまり市民の信任を受けた=市民の総意)、彼が暴言を吐き続けたことから、いよいよ市内にゴミが溢れかえる、かつての杉並区の「杉並ゴミ戦争」再来が心配されるようになった、という事件である。
「困ったときはお互い様」の心で周辺自治体も小金井に手を差し伸べていた。
そうでなくても、昔から隣の府中市などに軽トラで大量のゴミ袋を持ってきてはダストボックスに不法投棄するなど非常識には定評のある小金井市である。万が一回収不能になり市のゴミ収集が止まれば、周辺市民に迷惑が及ぶであろうことは確実であるため、やむをえず協力しているという現状もあった。
だが、当の小金井はその上にあぐらをかき、いつまでも「もらう側」で居続けるため、流石に耐えかねて、手を差し伸べてくれていた周辺自治体が手を引き始めた。
2011(平成23)年に国分寺市が8500tを受け入れたのも、現在の国分寺が使っている清掃工場が老朽化したときに小金井市の作った新しい施設を使わせる、という取引によるものだが、小金井市はいつまでたっても自前の清掃工場を作ろうとせず、「もらいっ放し」をしようとした。
小金井市民の問題点は、思想の左右(左翼・右翼)とは全く無関係に、皆揃ってエゴむき出しな点であろう。ゴミ問題は深刻でありながら、誰も本気で考えていない。
※意訳: 他の自治体にタカるのは自分たちの権利、それに文句を付けるのは内政干渉
どうしても市内にゴミ焼却場を建設するのが嫌だというのであれば、そのゴミ処分は他に処分を依頼し自前では処分しないという選択肢も、ない事は無い。
但し、その場合は処分費はケチってはならないし、また、不定期にゴミの引き受け手がなくなるというリスクも込みで選択する必要がある。
そして費用についても、現状の委託費は赤字で、親切で実費のみで処理をしているが、実際に全てを外部委託にするというのであれば、処分機関と話し合い妥当な価格での処理となるので、当然値上がりにもなる。
市民がゴミを出しているのだから、それを市民自らの手で処分するのは常識である。
しかしこの市や市民には様々な問題が山積しており、問題を先送りして放置した結果、事態は遂に最終局面にまで至ることとなった。
現実的には、市内には「蛇の目ミシン跡地」(小金井市本町1丁目14・中町3丁目19)くらいしか建設可能な土地は残されていない。もともとこの土地は「市役所庁舎」や「文化センター」用とし、市議会の全会一致で約120億円で購入された土地だが、バブル崩壊後、現在の価値は約30億円に目減りした。売っても大赤字になるばかり。
市民の多くは「蛇の目ミシン跡地」で良いと思っているが、プロ市民は「他市が小金井市のゴミを受け入れることはおいしい仕事だ」と主張し、計画通り「文化センター」の建設を要求、議員を通してゴミ焼却場の建設に反対している。
小金井市が、素直に更新に応じてここにゴミ焼却場を建て替えていれば、何も問題はなかったのである。しかし小金井市がこれに応じなかったことから更新は断念され、廃炉となった。
結果、府中市も、調布市も、小金井市以外の他市と協力して別の場所にゴミ焼却場を新規建設せざるをえなくなった。調布市は跡地を公園とすることを市議会で議決、府中市も、その前提で跡地の真ん前に保育園の建設を認可した。
小金井市も土地の場所を探すが、最有力候補の「蛇の目ミシン跡地」は速やかに却下し、結果として市の隅っこ、二枚橋焼却場しかないと判断、この場所にゴミ焼却場を建設すると調布市および府中市に通告、この土地の売却を調布市、府中市に迫った。
「蛇の目ミシン跡地」は小金井第一小学校などに近いという理由で外したが、その一方、二枚橋は、府中市の認可保育園、やまびこ保育園の真ん前である。
小金井市が建て替え案にゴネて以降、二枚橋の建て替え案を断念した調布市は、三鷹市と共同で新たなゴミ焼却場を建設することになっていた。
6ヶ所の候補地があったが、無関係の自治体から距離がある場所として、調布市と三鷹市の市境でかつ住宅地から比較的近い場所に新焼却場を建設することにし、ふじみ衛生組合として2013(平成25)年に本格的な稼働を開始した。
住宅地に近いと問題も多いが、しかし他市に迷惑を掛けないという意味では、苦渋の決断であった。また二枚橋焼却場の跡地のうち、調布市の土地には公園建設を含めた整備計画があり、議会も通っていた。
他市の計画に配慮することもなく、独断で決定して強引に土地の売却を求めてきた小金井市に対し、調布市は猛反発した。そもそも、ここに小金井市が焼却場を作ったとしても、ここに調布市のゴミを持ち込むことはできない。誰がそんなことのために土地を売るかと考えれば、結論はあまりにも明らかであった。
道理に合わない小金井の態度に対し、調布市は当然の回答として、二枚橋の土地売却については拒絶した。
なぜ二枚橋焼却場の更新に小金井市が難色を示したのか。
その理由を一言でいえば、「臭い」からだという。「臭い」から、小金井市が出したゴミは他市が全力で処分しろ、というのがその論旨である。
結果、二枚橋焼却場の規模縮小を要求、結果としてコスト面で無理が出て、無事に二枚橋焼却場の更新は経済性等の理由で不可能となり廃炉となった。
二枚枚橋衛生組合は、ゴミ焼却場の設備近代化図ろうとした。
これに対して「二枚橋焼却場の公害をなくす会」は、「第二工場」を「小金井市以外に作れ」と要求した。理由は「小金井市民は二枚橋焼却場から排出される公害等により長い間被害を被ってきた」からだとする。自分たちが出したゴミだという考えが完全に抜け落ちているらしい。
市議会が「第2工場建設の時期目標を決めること」「ごみの分散処理」「1施設のごみ処理減量をはかること」以上合意されれば現在地での施設改築を進めることができる旨を二枚橋衛生組合に申し入れ、組合はこれを了承した。
府中、調布両市は1992(平成4)年に府中市は多摩川衛生組合と、調布市は三鷹市と共同処理を計画、その後実施した。その間も小金井のゴミは全量が二枚橋で処理されていた。
しかし、二枚橋で処理するゴミの量が減ったため、結果として建て替え案の施設規模はどんどん縮小せざるを得なくなり、施設の近代化は経済性や効率性から不可能となった。当然の帰結である。
「調布市は三鷹市との共同処理、府中市は二枚橋衛生組合以外との共同処理、小金井市は新たな地方公共団体と共同処理し、平成21年までに二枚橋衛生組合は解散する」こととなる。
その後、府中市は多摩川衛生組合と共同処理することになる。
二枚橋はついに廃炉・閉鎖した。
組合も3年後の2010(平成22)年3月31日に解散された。
時間的余裕は充分あり、調布市と府中市は、対策を講じた。事実上何もせず文句だけ言っていたのは小金井市だけである。
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