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ISO-2022-JP-3の亜種の一つ。ISO-2022-JP-3-strictよりも、更にISO-2022-JPのみに対応した実装へ譲歩した仕様。JIS X 0213:2000で規定されていた。
ISO-2022-JPとの互換性を重視したISO-2022-JP-3の実装の一つ。
2004(平成16)年2月20日に発行されたJIS X 0213:2004の規格票、JIS X 0213:2000/AMENDMENT 1:2004では、このCESの後継の名がISO-2022-JP-2004-compatibleになった。従って既にこのISO-2022-JP-3-compatible符号化は旧式と考えられる。
例えば明治・大正期の小説家「森鷗外」の場合、「鴎」「鷗」の2字は、JIS X 0208では同じ符号位置18区10点となる。これを「包摂」という。JIS X 0208漢字表の例示字体は「鴎」である。
森鷗外自身、鴎外と自著していたことが知られており、森を例とするなら「鴎」「鷗」の2字は同じ字であると断定でき、包摂の基準は妥当だといえる。
JIS X 0213:2000では、JIS X 0208より若干包摂基準をゆるめることで、第3水準と第4水準の漢字を追加した。
例えば、JIS X 0213では「鷗」が1面94区69点に追加された。もちろん、1面18区10点には「鴎」がそのまま残されている。
これをJIS X 0208側からみると、「鴎」も「鷗」も18区10点であるので、18区10点については相互で互換性が無いということになる。
ISO-2022-JP-3-compatibleのコンセプトは、極力、JIS X 0208のエスケープシーケンスで符号化する、というものである。
上に述べたようにJIS X 0208の「鴎」とJIS X 0213の「鴎」は同一視できないため、JIS X 0213ではこのような包摂に関して非互換の文字をJIS X 0208のエスケープシーケンスで符号化することを禁じている。これを「禁止文字」という。
類するISO-2022-JP-3-strictの場合は仕様に準じて符号化するが、このISO-2022-JP-3-compatibleの場合は禁止文字であってもJIS X 0208のエスケープシーケンスを使う。
つまり、JIS X 0208にある「鴎」の字はJIS X 0208のエスケープシーケンスを、JIS X 0213にしかない「鷗」はJIS X 0213のエスケープシーケンスを使うことになる。
このような符号化はJIS X 0213に対する規格違反であるが、その代わりJIS X 0208にしか対応していないソフトウェアでも読める率が高まる。これが、この仕様のコンセプトといえる。
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