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放送大学学園が設置する、日本の私立大学の一つ。法的な由来から、国立大学とほぼ同様に扱われている。
2006(平成18)年12月1日より、東京送信所および前橋送信所の双方で地上デジタルテレビジョン放送が開始された。
2011(平成23)年10月より、BSデジタルでの放送が開始された。
テレビは231〜233チャンネル、ラジオは531チャンネルである。
放送大学の学生なら、全科目の90%(2012年度)がネットで見られる。
つまり日本のBSが受信できない海外でも講義が受けられるが、但し、殆どの講義は日本人向けであり、つまり日本語である。
学部は、入学する年度のはじめ(4月1日)に満15歳以上であれば入学できる。入学機会は春と秋の年2回で、入学試験はない。
春入学(講義は4月開始)の出願期間は毎年11月15日から2月末まで、秋入学(講義は10月開始)の出願期間は毎年6月1日から8月31日までである。
なお全科履修生は、年齢以外に、高等学校卒業、またはそれと同等と認められる必要がある。
ただし放送大学には特別措置があり、わざわざ大検を取る必要はない。本来は大学入学資格の無い、中卒(高校中退含む)・旧制中学校卒・旧制高等女学校卒などでも、放送大学の選科履修生か科目履修生(卒業を目的としない学生)として入学し16単位を修め、かつ18歳以上であれば、高卒相当と認定され全科履修生(卒業を目的とする学生)として入学が可能である。
つまり、18歳以上なら実質誰でも無試験で、卒業を目指した入学ができるということである。
大学院は定員の都合から入学試験が存在する。
学部と大学院の講義は、テレビやラジオで無料で放送されている。視聴だけなら無料であり、独学で学ぶことも、講義内容を事前に確認するこも、無料でできる。
入学すれば、大学の単位を得ることも可能である。放送授業は一つで2単位、面接授業は一つで1単位である。
放送大学は通信制の大学ということもあり、講義の放送と教科書(テクスト)が命綱である。このため教科書(テクスト)が非常に充実していることが良い点である。放送教科書は、学生の場合は講義選択時に得られ、費用も授業料に込みであるが、他学の人でも書店にて(学生よりは高いが)購入できる。
また原則として学生のみ対象だが面接授業も多数開設されており、放送のみでは得られない深い知識を得ることも可能である。なお、面接授業は、全科履修生の卒業要件でもあるため、卒業するためには受講が必須である。
受講料などは不定期に変更される可能性があるが、2014(平成26)年4月現在、放送大学で大学卒業資格を取得するまでにかかる費用は、(他学からの編入でなく、新規に入学する場合で)最低で706,000円である(消費税8%になっても、5%の頃から据え置きとなっている)。
これは、入学料と、卒業に必要な124単位を修得した場合の授業料込みの総額である。
ただしこれは入学時に全額払い込むわけではない。入学料は最初に必要だが、授業料は毎学期ごと(1年は2学期制)に、登録した単位数に応じて支払う。
1単位5,500円なので、124単位では682,000円が授業料の総額となる。
4年間で卒業する場合には1学期(半年)あたり85,250円、10年間で卒業する場合には学期あたり34,100円ということになる。
開校当時は3コース(学科)各2専攻で、計6コース(専攻)があった。他の大学では、学部は教養学部に対応し、3種類のコースは学科に対応した。
2009(平成21)年度から大幅な変更があり、1学科5コース(専攻)に整理され、さらに2013(平成25)年度入学者から、情報コースが1コース増えて6コースになるという経緯がある。
現在の、1学科6コース(教養学部教養学科)のコースは次の通り(旧専攻を併記、詳細後述)。
参考までに、2008(平成20)年度までの3コース6専攻は、次の通りだった。
2009(平成21)年度以降入学が全て新コースで旧専攻の現行学生等は、卒業期限(10年間)、遅くとも2018(平成30)年までに、卒業するかまたは新コースへの移行が必要となる。
学部の定員は、無さそうで、しかし実際には有るらしい。期末試験会場の容量などから想定されているのだろう。
想定定員は10万人とされ、2012(平成24)年度の学生は8.6万人と学長が公表している。まだ受け入れの余裕があるらしい。
2013(平成25)年度入学者からはプログラムが増え、7プログラムである。
修士課程は、1研究科(文化科学研究科)、1専攻(文化科学専攻)のみで、この下に、7プログラムがある。
2012(平成24)年度入学者までは、人文学プログラムと情報学プログラムがなく、二つを合わせたような「文化情報学プログラム」があった。
つまり、2013(平成25)年度入学者からは、文化情報学プログラムが二つに別れ、7プログラムとなったとも言える。
2009(平成21)年度入学者から6プログラムになったが、それより前は4プログラムだった。
参考までに、2008(平成20)年度までの4プログラムは、次の通りだった。
2014(平成26)年4月に博士後期課程が設置され、5プログラムが設定されている。
博士後期課程は、1研究科(文化科学研究科)、1専攻(文化科学専攻)のみで、この下に、5プログラムがある。
放送大学は誰でも、(安い)入学金さえ払えば入学できる。全科履修生として入学した場合、学籍は最大10年間維持できる。
しかし誰でも入れるからといって、レベルが低いわけではない。入学の容易さは、放送大学の授業レベルを意味していない。
放送大学の授業内容の良さは、「全員を(4年で)卒業させねばならない」及び「4年で卒業しなければならない」という相互のプレッシャーが無いこと、および、他学とは違い常に一般人の目に晒されていることが一因にある。
実際に、他学と違い、意図的に4年で卒業せずに長い期間を掛けて深く学ぶ傾向にあるようで、また一度卒業しても他の専攻で再入学する学生もいる。そして学生は、下は15歳から上は100歳程度までいるとされ、幅広い。
全科履修生として入学した場合は、上述のように学籍は最大10年間維持できるので、つまり10年以内に所定の単位が得られれば卒業できる。
とは言え、放送大学は必ずしも卒業を目指す大学ではない。学生の全員が卒業を目指してはいないため、初期には卒業率は低かった。率は次第に増え、2014(平成26)年の学長発表では、8年以内の卒業者の率は入学者の40%を超えたとされている。いずれにせよ、本人に相当のやる気が無ければ卒業は難しい。
放送大学生を学問に向かわせるのは「学びたい」という本人の強い意志と、崇高なる勤勉意欲のみである。
開校当時は、体育の授業が必須など卒業要件はかなり厳しいものだったが、体育が卒業要件から外されことをはじめに、要件は徐々に緩和され卒業しやすくなった。
卒論を書く授業も単位を貰える授業の一つであるが、これは卒業要件ではない。必要単位さえ取れれば、卒論を書かなくても卒業できる。
2009(平成21)年度からの新しい卒業要件は、次の通りである。
なお、放送授業だけでは卒業できない。面接授業も必要である。
卒業研究(いわゆる卒論)は、放送授業3単位、面接授業3単位の計6単位として認定される。
大学院は2年以上在籍する必要があり、在学年限は5年間である。
臨床心理学プログラム(と旧・臨床心理プログラム)は特別に34単位が必要で、それ以外のプログラムは30単位である。
上記単位に加え、修士論文の審査および口頭試問に合格しなければならない。
学部に入学後は、まず放送授業、そして面接授業を受講することになる。面接授業は、概ね同趣旨の放送授業に沿った形で行なわれ、同じ教科書を用いることが多い。
このため面接授業は、可能なかぎり早いうちに必要な単位を取得するべきである。
特に、外国語などの授業は、放送授業とともに選択し同時に単位を取っておかないと、後から取ることが難しい(忘れてしまうと、授業に満足に参加できず、単位も取れない)。定期的に新しい授業が入ってくるので、都度受講していればいつの間にか単位がたまる。
英語は誰でも選択するだろうが、第二外国語としてもう一言語取るのが望ましい。
卒業を目指さないなら無料で見られるが、学生になり授業料を支払うと得られるものは、次の通りである。
さらに、他学と同様、大学生としての利点も通常通り得られる。
鉄道やバスの学割も、全科履修生が学習センター等に通学する場合などに認めらる。
学校は、本来は国や地方公共団体、ないしは学校法人が作るものと法律で決められており、それぞれ国立大学、公立大学、私立大学と呼ばれる。
放送大学だけは例外として「放送大学学園法」によって規定されている。
当初の「放送大学学園法」(昭和五十六年法律第八十号、以下旧法)では、特殊法人として放送大学学園をおき、放送大学学園が設置する大学が放送大学とされた。
しかし特殊法人の(特に他の)評判が悪くなり、廃止、縮小、民営化、独立行政法人化などの道を歩まざるを得なくなり、放送大学学園には何の罪もないが同じ憂き目にあった。
結果、旧法は廃止され、全部が改正された新「放送大学学園法」(平成十四年十二月十三日法律第百五十六号、以下新法)が作られた。ここで、放送大学学園は(特殊な)学校法人となり、もって放送大学は私立大学となった。
2009(平成21)年5月7日、石弘光学長は、北京で中央放送電視大学(中央電大)との提携に調印した。
石曰く「既に提携関係にある韓国と併せ、漢字文化圏の一体感を教材づくりや教育システムに生かし、人的な交流も活発にしたい」と述べている。南鮮の提携済みの大学は「韓国放送通信大学」である。
ここ近年、ロシア語が無くなり朝鮮語が増えるなど、放送大学は授業科目の変質が顕著である。無理矢理「私立大学」にされたことが、その主因と見られる。
放送大学を不当に低く見るような偏見を持った人は、少なくないらしい。その根拠は定かではない。
放送大学に対する偏見を無くす方法は不明だが、放送大学の番組で講師をしている教授の多くは、東京大学など他学の教授などである。講師も授業もレベルは高いのである。またスクーリング(面接授業)も、大抵の大学より受講者の態度は真剣である。
そんな放送大学は、2012(平成24)年2月19日から翌日に掛け、自称「某有名大学教授」が、相手が岡部洋一学長とも知らずに暴言を吐いた挙げ句に遁走したことから、Twitterで大きな話題となった。
最近、無名大学だけでなく有名大学でも放送大学を卒業して教授になっている人がいるけど、これってありですか?本当の大学を卒業していないのですから、大学というもの自体を理解していないと思うのですが・・・。こんな教授に教わる学生がかわいそう。
本当の大学の定義ってなんですか?放送大学は正式の大学ですが… RT @Yabuki_Itsuki: 最近、無名大学だけでなく有名大学でも放送大学を卒業して教授になっている人がいるけど、これってありですか?本当の大学を卒業していないのですから、… #放送大学
@__obake それが分からないということは、貴方は放送大学出身ですか?そういう質問をすること自体が、放送大学なんですよ。違いがわからない人間が大学の教授にはなってはいけないということです。
私は学長です。 RT @Yabuki_Itsuki: @__obake それが分からないということは、貴方は放送大学出身ですか?そういう質問をすること自体が、放送大学なんですよ。違いがわからない人間が大学の教授にはなってはいけないということです。 #放送大学
放送大学の学長は、自分の輝かしい学歴や職歴(詳細後述)などは微塵も出さず「私は学長です」の一言で相手をぶった切るところが最高に格好いいと、ネットで評判になった。
放送大学の学生は、基本的には学問を目的に自ら進んで入学する。彼らの「学ぶ姿勢」を馬鹿にすることこそが真の愚であるが、この自称「某有名大学教授」は、そうは思わないらしい。
なお、両人の仕様は次の通り。
矢吹樹がなぜかっこわるいかと言うと、「たかが放送大学出身者」と侮って侮辱した相手が「放送大学学長」で、しかも「ものすごい経歴の持ち主」であり「格上」と判明した瞬間に沈黙し逃走してしまったことで、結局は自分自身が権威主義の虜だと露呈してしまったことにある。
「勉強がしたい」という理由だけで大学を選ぶのであれば、放送大学は悪い選択ではない。放送大学の学長は、上にあるくらいのスペックであり、学校のレベルは高い。また、入学しなくても教科書を購入するだけで無料で放送を見て学ぶことができる。
単に放送大学は、「有名大学卒の肩書きを得て就職して社会で活躍する」といった昨今の大学の就職予備校的な状況とは結びついていないだけのことである。
社会人が学問に再び興味を持ち自発的に学ぶのであれば、何の問題もないし、むしろ生涯学習は推奨されるべき事である。
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