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船舶の広域電波航法システムの一つで、等時間差曲線(双曲線)ロラン航法システムの新方式。
ロランCでは、精度を向上させるために時間差測定のほかに信号波の位相波も測定する。即ち、概略の時間差を主局からの信号波の時間差から測定し、精密な時間差を位相差から求める。
局の構成は、主局1に対して2〜4局の従局で一つの単位となっており、これをロランCチェーンという。
ロランCの送信信号は100kHzで、主局信号は9本、従局信号は8本のパルス信号群からなっている。
ロランCの利用範囲は地表波を受信すると昼間で約1400海里(2593km)、夜間で約1,000海里(1852km)であり、空間波を受信するときは約2300海里(4260km)である。
日本でのロランCは、1960年代からアメリカ沿岸警備隊が軍事用として日本の離島で運用したものが始まりである。同隊撤退と共に廃止が予定されていたが、漁船での需要があり海上保安庁が運用を引き継いだ。
このロランCは、従来の日本のロランAに代わるものとして米国から譲り受け、千葉ロランセンターと新島局を設置した上で1994(平成6)年より運用が開始された。
1996(平成8)年以降は日本、南鮮、支那のロランC局とロシアのチャイカ局を相互リンクさせる国際協力チェーンが構築されている。
近年では、次の局で日本沿岸を網羅し、2ないし3ヶ所の無線局からの電波を受信して位置を割り出していた。
しかし需要低迷から、日本最東端の離島「南鳥島」の無線局が2009(平成21)年12月1日09:00(@041)をもって閉局、運用を終了した。島内の海上保安庁職員8名も年度内に撤退、これによって日本周辺でのロランC有効範囲は、ほぼ半減した。
さらに、北海道浦幌町の十勝太ロランC局も、2013(平成25)年2月1日09:00(@041)をもって閉局、運用を終了した。
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