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1954(昭和29)年1月に、IBMのジョン・バッカス(John W. Backus)によって提案された世界最古の高水準プログラミング言語。英語で「数式翻訳」の意である。
FORTRANの変数には整数型と実数型があり、区別が必要である。
変数定義において整数型、実数型(単精度、倍精度)を選ぶことが可能。
integer a1,a2,a3
real i1,i2,i3
double precision j1,j2,j3
但し、暗黙の了解として1文字変数は、a〜hおよびo〜zは単精度の実数型、i〜nは整数型となる。またコンパイラーの最適化機構によりレジスター変数となるように試みられるため、この規則に従うのであれば変数は特に宣言しなくても自動的に最適に解釈される。
この規則により変数iやjなどは暗黙でジスター変数となるためループカウンターとして使われる習慣があり、これがCなど、その規則がない他の言語にも引き継がれて今に至る。つまりC/C++など他の言語でもループカウンターにiやjが使われているのは、FORTRANの仕様およびその習慣が由来となる。
暗黙の整数がiから始まるのは設計がそもそも理工系向きの言語であるためで、数学や物理の習慣が反映されている。
例えば数学では数列の和(総和)を表わす記号Σの添え字にiが使われていたり(iは虚数記号でもあるため、最近はkを使うことも多い)、デカルト座標系でxyz方向の各ベクトルをi、j、kで表わすこともある。これに更に3文字LMNを追加し、iから始まる6文字IJKLMNが暗黙の整数型とされたことが由来だとされる。
またiは、Integer、Index、Iteratorなどの頭文字でもあるため都合が良いということもあった。
加えてiはギリシャ文字のι(イオタ)に由来するがiotaは英語で「僅かな量」を意味し、またiotaを語源としてjotという語も英語で「少量」を意味する。ループカウンターのように小さな変化を表わすのにiやjが使われる理由の一つともされる。
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