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Intel Mobile Pentium Ⅲから搭載された、Intelの省電力技術。単に「SpeedStep」と呼ばれることが多い。また、後継となる「拡張版」もある。
Mobile Pentium Ⅲの600MHz以上の製品で初めて搭載された技術。開発コードネームは "Geyserville"(ガイザーヴィル)。
AC駆動時からバッテリー駆動時に変わったときに動作クロックと電圧をそれぞれ落とすことで、省電力を実現する。逆にAC駆動時にはデスクトップ用マイクロプロセッサー並に高い動作クロックと電圧で駆動させることで、モバイルノートでも高い処理性能を実現可能としている。
この技術を搭載した最初の製品であるMobile Pentium Ⅲ 600/650MHzでは、AC電源駆動時の電圧が1.6Vで、バッテリー駆動時には1.35V、クロックは共に500MHzに下がる仕様となっていた。これについてIntelでは、「50%少ない電力で最高性能の80%の処理性能が実現される」とした。この製品では2段階切替の仕様となっている。
Pentium Ⅲ-M/Pentium 4-Mで採用された改良版。開発コードネームは "Geyserville-Ⅱ"(ガイザーヴィル-Ⅱ)。
当初のGeyservilleでは電源によるモード切り替えとなっていたが、これを任意に切り替え可能としたものがGeyserville-Ⅱである。
従来は2段階切替の仕様だったものを拡張し、数段階の切り替えを可能としたもの。開発コードネームは "Geyserville-Ⅲ"(ガイザーヴィル-Ⅲ)。
これは、英語では「Enhanced Intel SpeedStep Technology」(EIST)、日本語では「拡張版 Intel SpeedStep テクノロジー」と呼ばれている。
AMDや、当時存在したTransmetaの対抗製品では多段階切り替えに対応していたこと、2段階切り替えではあまり負荷のない作業を継続する場合に適切な調整が出来なかったことなどから、多段階への対応をしたようである。
また、原則としてバッテリーではなく商用電源で動作するデスクトップ用やサーバー用CPUでも、性能の向上と共に発熱量も膨大となりCPUを常時フル稼働させていると冷却や放熱に関する問題が生じるようになったことから、平均的な発熱量を抑えることを目的として、Celeronなどローエンドを除いてほぼ全てのCPUにこの機能が搭載されるようになっている。
機能の有無は、EAXレジスターに1を代入してCPUID命令を実行し、ECXレジスターに得られたフラグのビット7が1かどうかで確認できる。
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