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境目となる値。ディジタル情報において、0と1の境目のこと。しきい値とも。
同じものを、二つの例をあげて説明する。
電子回路も、あるいは人体含む生物の神経も、情報は電気信号で伝送されており、その強弱で値を示している。
この時、この電圧で真偽値を表わすことを考える。この電圧をある一つの電圧で真偽を分けると定めると、信号線の電圧が閾値周辺にある場合に安定しない。電圧が僅かに揺らぐことで真と解釈されたり偽と解釈されたりするチャタリングが発生し、正しい処理ができなくなる。
このような問題を避けるため、閾値には「幅」を持たせるのが一般的である。例えばTTLレベルでは0.8V〜2.0Vが閾値で、0.8V以下なら偽、2.0Vなら真となる。CMOSレベルでは1.66V〜3.33Vが閾値で、1.66V以下で偽、3.33Vなら真となる。このように幅を持った境目の電圧はスレッショルド電圧と呼ばれている。
上をもう少し分かりやすくするため、らんま1/2に置き換えて説明する。
乱馬は水をかぶると女となり、お湯をかぶると男になる。では、ぬるま湯では男になるのか女になるのか、という重大なる問題を例とする。
原作のまんがでもアニメでも定義はなく、ぬるま湯を掛けた場合の反応についての描写は(おそらく)ない。考えるのが面倒だからであろう。また、もし特定の温度で切り替わると規定した場合、ちょうどの温度だった場合にはチャタリングが生じやすいという問題も生じる。
そこでここで仮に、25℃以下の水で女、40℃以上のお湯で男になり、中間温度では変化しない、のように定義したと仮定する(あくまで仮定である)。こうすると、状態変化システムは安定し、正確に男になったり女になったりできる。このようにした時の温度を閾値、あるいはスレッショルドという。
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