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宇宙の範囲は有限だが、このように観測可能な範囲は物理的に制限されている。
更に、現在の観測技術では「宇宙の晴れ上がり」より前を見ることは出来ないので、観測できる範囲は宇宙の年齢×光速度よりも少し狭い範囲となる。
こうして原理的に観測可能な範囲の限界を「粒子的地平面」といい、地球からの距離は約470億光年である。この距離を「共動距離」(comoving distance)という。
粒子的地平面は現在、光速の約3.5倍の速度で地球より遠ざかっており、つまり光速の約3.5倍速で宇宙は膨張している。かつてはもっと速く膨張しており、膨張速度は徐々に遅くなっているようである。
実際に粒子的地平面が観測できた場合、見えるのは宇宙が晴れ上がったときの姿であり、具体的には温度3K(−270℃)のマイクロ波であると考えられている。但し現在は粒子的地平面は観測できておらず、観測された最遠の銀河でも、粒子的地平面より遥かに手前である。
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