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ウリ科のつる性一年草。その果実を食用とする。俳句では秋の季語。
▼はAPG分類法における階層で、従来の階級にないもの。
かつての新エングラー分類法とクロンキスト分類法では、綱は双子葉植物綱(Magnoliopsida)に分類されていた。
目は、新エングラー分類法ではウリ目(Cucurbitales)、クロンキスト分類法でスミレ目(Violales)とされ、APG分類法でウリ目(Cucurbitales)となった。
西瓜の皮は、一番外側の硬い薄皮を剥いたあと、漬け物や酢の物にして食べることがある。
基本的には瓜と同様の調理が可能。
アジアでは、西瓜の種子は煎って食べる。
日本にも輸入されてはいるが、通常日本で西瓜を食べる時は、種子は食べずに捨てられる。日本の古い俗説では、西瓜の種子を食べると盲腸(虫垂炎)になる、などと言われて恐れられた。これは事実ではない。
この種を、いっそのこと無くすことで食べやすくした西瓜である。
製法技術は日本で開発されたが、発芽が難しく熟期が遅いなど、難点が多かった。現在、日本では殆ど栽培されておらず、主として台湾や東南アジアで栽培されている。
西瓜は種を植えると生える植物だが、種がないのにどうやって作るのか。それは、意図的に染色体異常を引き起こさせるのである。種子をコルヒチンという薬品で処理し、これと通常の西瓜を交配させると、育っても種ができない残念な西瓜の種、つまり「種なしすいかの種」が得られる。
動物の場合、染色体異常が生じると遺伝子病となり、正常に生育できない。しかし植物のように下等な生物では遺伝子を増やして三倍体や四倍体にしても生存可能なのである。種なしスイカの場合、発芽後に薬品処理することで意図的に細胞分裂時の染色体異常を引き起こし四倍体としている。この状態では減数分裂で染色体が正常に分配されず胚発生が起こらない不稔(繁殖能力がない)となり、種子が作れないのである。
現在、西瓜の生産においては、接ぎ木栽培が盛んに行なわれている。西瓜に限らず、ウリ科の植物は、この傾向が強い。
西瓜の弱点は根を侵すつる割れ病であるため、この病害に強い根を使い、これを台木という。これに若い西瓜の地上部を接ぎ木して品質のよい西瓜を多く収穫できれば理想的である。
使う台木は実は西瓜ではなく、主に夕顔、時々南瓜を使う。いずれも同じウリ科の植物で近縁であり、しかも根が強いことから接ぎ木に適している。
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