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石炭火力発電所で石炭を燃やした後に出て来る灰。
例えば、九州電力だけでも、3箇所の石炭火力発電所から年間50万トン程度の石炭灰が発生するとしている。
これ自体は産業廃棄物であるが、主としてセメント原料として再利用されている。
微粉砕した石炭をボイラ内で燃焼させるが、電気集塵器に捕集された石炭灰を「フライアッシュ」といい、燃焼に伴い石炭灰の粒子が凝集し多孔質な塊となってボイラ底部に堆積したものを「クリンカアッシュ」という。
この場合のリスクは、それが石のように掘り出されたものであり、つまり天然の放射性物質を含むことにある。石炭を燃やした後には灰つまり石炭灰が残される。しかも施設は一般に原子炉のように厳重な防護があるわけではなく、また廃棄物についても核廃棄物のような扱いはされていない。
厳重な防護のある原子力発電所(原電)とは違い、石炭火力発電は燃やして大気中に放出する。含まれている量が微量としても、何百万トンもの鉱物を燃やして大気中に放出すれば相当の量になることは自明であり、その危険性は原電の比ではない。
以下は、数値については「石炭灰の放射線規制免除に関する検討に際して 平成15年10月16日(木) J-Power 電源開発㈱」から引用する。
石炭灰近傍の空間放射線量は、次の通りとされる。
いずれも、「石炭灰(フライアッシュ)等による被ばくへの対応のための線量の目安や基準の値」である1.0ミリシーベルト/年を充分に下回っているとされる。
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