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火力発電のうち、燃料に石炭を用いるもの。単に「石炭火力」とも。
火力発電には様々な問題点や危険性があり、可能な限り減らしていくべきものである。日本では、安全な原子力発電へとシフトした。
まず、火力発電でも、少なくない量の放射性物質が外部に放出されている。
使う石炭の産地などで変わってくるが、有名な上記資料によれば、電力中央研究所実測値(28炭種)で、石炭中濃度は次の通りとされる(なお、資料ではBq/gだが、一般的なBq/kgに変更してある。以下同)。
この石炭を燃やした後の灰(石炭灰)中の濃度は、電力中央研究所実測からの換算値では、次の通りとされる。
ウラン、トリウムが、共にキログラムあたり最大で200ベクレル近い放射能を持っていることが分かる。
石炭火力が放射性物質を出していることは、間違いがない事実である。
放射性物質以外にも石炭火力は問題点と危険性を持っており、一つは石炭採掘に関わる事故、死亡者の多さが挙げられ、もう一つは石炭に含まれる水銀等重金属の拡散である。
日本でも古くから炭鉱事故は相次いでおり、数多くの死亡者、かろうじて一命を取り留めても植物状態であったりする者が、何万人も発生している。もちろん他の国でも同様である。
発電の「安全性」を、発電量あたり(例えば万kWあたり)の死亡者数で表わすとするなら、石炭火力は原子力発電よりも「遥かに危険」と評価されることは避けられない。
また重金属拡散の問題もあり、そもそも排出される石炭灰の容積が原子力発電所が出す核廃棄物と比べて桁違いであるため、密閉して保管するなどが不可能という難点がある。
必然的に再利用せざるを得ず、実際に多くはセメントとなり日本中で使われている。これに伴う健康被害などは、予測も出来なければ確認・評価することもできない。
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