粒子と反粒子が衝突した時に起こる現象。この逆は対生成。
粒子と反粒子(物質と反物質)が衝突すると、互いは物質ではなくなる。特殊相対性理論の公式E=mc2に基づいて、元の質量(m)は全てがエネルギー(E)(光)へと変わる。これを対消滅という。
互いに静止する粒子と反粒子の対消滅は、2・mc2のエネルギーが残される事になる。高エネルギーに加速されていた場合は、より高いエネルギーが残される事になる。
電子とその反粒子である陽電子の衝突を例とする。
電子ならびに陽電子の静止エネルギーは511keVだが、対消滅後は互いの運動エネルギーの和に相当するエネルギー1,022keVが光子として放出される。
対消滅で2個の光子が発生するが、エネルギーが均等に分配される場合、光子1個のエネルギーはmec2に等しい(meは加速された時の質量)。
実際には、対消滅時にはニュートリノなどが放出され、ニュートリノなどにエネルギーを奪われるため、これより若干光子のエネルギーは減ると考えられる。
また、光子はγ線として観測される。
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