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本来は有性生殖を行なう生物が、単独で子を作ること。一般には雌が単独で、または卵子が精子と受精せずに、新たな固体を発生させる(単為発生させる)ことをいう。
同様のことが哺乳類でも出来ないか、ということは、当然古くから研究がなされてきた。近年まで成功していなかったが、現在では哺乳類でも可能であることが明らかになっている。
長く成功しなかったのは、「インプリンティング」と呼ばれる染色体の化学的な「修飾」が原因ではないか、と考えられていた。
インプリンティングとは、DNAが巻きついている蛋白質のヒストンが、メチル化やアセチル化の修飾を受けることで、ある特定の遺伝子の活性を決める現象である。修飾の有無はDNAを読むだけでは分からないが、この現象があるせいで、ある遺伝子は父親に似た発現を、ある遺伝子は母親に似た発現を、といった発現パターンを示すようになる。
東京農業大学の河野友宏教授らが、哺乳類では不可能だと考えられて来た単為生殖にマウスで初成功したと、2004(平成16)年4月22日付けの「ネイチャー」誌で発表した。
詳細は定かではないが、「H19遺伝子から13kベースを削除する」というのがその方法とされる。
従来の研究では、インプリンティングを抑えた環境下で発生するかどうかが実験されていたが、この研究ではインプリンティングを受ける領域を人工的になくした卵母細胞から取られた染色体を卵子に注入した、という点が新しい。
その上、このマウスは1歳3ヶ月まで成長し、生殖能力も有ることが確認されたとしている。
インプリンティングを受けるのはH19領域だけではないが、今回のマウスではこの領域だけの欠損で、単為生殖が可能であることが示された。
胎児の発育に関係する遺伝子は「H19」と「Igf2」だが、この二つはエンハンサー阻害活性により、特異的な対立遺伝子発現を示す。
通常、ヒトの両遺伝子は染色体11p15上に隣接して存在し、それぞれ異なるアリルより発現する。H19遺伝子は雌由来の遺伝子のみが働き、一方のIgf2遺伝子は逆に雄由来の遺伝子のみ働いている。
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