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日本列島を南北に結んでいる地溝帯の一つ。中央地溝帯。
フォッサマグナ(Fossa Magna)はラテン語で「大きな溝」を意味し、地質学においては、この地溝帯を境に東北日本と西南日本が分かれている。
その存在は航空写真などでは分からず、地層や岩石を見て初めて分かるもので、ドイツの地質学者ハインリッヒ・エドムント・ナウマンの研究で発見された。
フォッサマグナは、プレートテクトニクスにおいて北米プレートとユーラシアプレートの境界に位置する。
フォッサマグナの周囲は、おもに古生代や中生代の古い時代の岩石であるにもかかわらず、フォッサマグナは新生代の新しい時代の岩石からなる。
最も深いところで地下6000m(山の標高を足せば9000m以上)までフォッサマグナは広がるが、その下は周囲と同じ主に古生代や中生代の古い時代の岩石である。地層断面で見るとUの字となっており、大きな溝に新しい岩石が埋まっているように見える。
古代の日本列島は、現在の位置よりも大陸に近い場所にあった。
まず、日本列島は西日本はユーラシアプレート、東日本は北米プレートの上にあり、ユーラシアプレートの南はフィリピン海プレート、北米プレートの東は太平洋プレートである。都合、日本周辺には四つのプレートがあり、押し合ったり沈み込んだりしている。
中生代が終わり、現代である新生代となると、地殻変動によって日本列島は太平洋側方向へと移動をすることになるが、ユーラシアプレート上にある西日本は南海トラフの方向(南東方向)、北米プレート上にある東日本は日本海溝の方角(東方向)と、全く違う方向へと移動することになり、列島は真っ二つとなった。結果生じた境界は日本海と太平洋を繋ぐ海となるが、ここに長きにわたり泥や砂などが堆積した。
そして数百万年前、新生代のうち第三紀も終わろうという頃になると、フィリピン海プレートが日本列島へと接近した。この時、二つに分かれていた日本列島は圧縮され、間にあった海は圧力で隆起した。結果、新生代になって堆積した泥や砂が現在陸上として見られる地層になったため、周囲が中生代の地層であるのに対して、フォッサマグナが新生代の岩石からなる地層になったのだと考えられている。
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