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バショウ科バショウ属の多年草。木に見えるが、実は草。その果実が世界的に愛食されている。
古い分類法での階層構造は次の通り。
原産地は熱帯アジアやマレーシア周辺。
果実はトリプトファンが豊富。
現在、食用として栽培されているバナナは種のない品種である。しかし、バナナの草は一度しか実を付けない。実をつけた後、生殖できない三倍体のバナナは、根から吸芽と呼ばれる子株を出して枯れてしまう。
それを再び人が植えて増やしてゆくことになる。従ってバナナはクローンということになる。
ちなみに、普段栽培され、食べられているバナナは種が無い。
元々のバナナには種があったが、種は小豆程の大きさがあり、実の中にびっしりと詰まっているため食べるところが殆どない。
この元々のバナナの染色体は普通の二倍体であるが、種なしは突然変異で出来た三倍体である。三倍体は種が出来にくいので、食べやすいバナナになった。
動物の場合、染色体異常が生じると遺伝子病となり、正常に生育できない。しかし植物のように下等な生物では遺伝子を増やして三倍体や四倍体にしても生存可能なのである。
バナナの場合、まず、次の二種類が原種とされる。
それぞれ、本来の染色体は二倍体である。ここでは、acuminataの染色体をAA、balzakbisianaをBBであるとする。
この時、AAA、BBB、あるいはAとBが混在して三倍体とすると、減数分裂で染色体が正常に分配されず胚発生が起こらない不稔(繁殖能力がない)となり、種子が作れない。従って、種なしバナナとなる。
世界で多く生産され、日本も輸入している良く見るバナナは染色体がAAAとなるキャベンディッシュ種である。
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