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麻薬「ニコチン」に対し、依存症を示す病気(薬物依存症、薬物中毒)のこと。この患者は一般に喫煙者と呼ばれている。
ひとたび煙草を吸い、ニコチンを摂取すると、以降は離脱症状が出るため辞められなくなる。
これがニコチン依存症である。
依存症患者は一般に「喫煙がストレスを解消する」または「集中力を高める」と感じる。しかし、そのストレスの多くは、逆に喫煙習慣により生じ、またニコチンの離脱症状によってそれが増幅されるケースが多い。
喫煙後、一定時間が経過すると再度ニコチン渇望が生じる。これによってストレスが蓄積する。喫煙によって消失するものは本来のストレスではなく、ニコチン渇望に伴うイライラであり、一旦喫煙でこれを収めても、しばらく後にはまたニコチン切れの禁断症状が襲ってくる。
かくして、ニコチン依存症になると、「煙草を吸わなければ生きられない」と思い込むようになる。しかし、それはニコチン依存症による錯覚である。
ニコチン依存症になると、煙草に関してのみ正常な思考ができなくなる。
自身の喫煙の正当化を図るため、根拠もなく受動喫煙の害を否定したり、煙草の害そのものをも否定したりする。
このように見苦しい言い訳で自己正当化を図りながらも吸い続けるのは、煙草・ニコチンは麻薬だからである。
例えば、2007(平成19)年10月号の月刊誌「文芸春秋」には、口述筆記著書「バカの壁」で有名な解剖学者・養老孟司と、劇作家・山崎正和の対談「変な国・日本の禁煙原理主義」が掲載された。ここで彼らは、次のような無根拠の理論を述べている。
「煙草に関してのみ正常な思考ができなくなる」の通り、煙草に関しては、養老孟司自らが「バカの壁」であることが証明されたのである。
この依存症から脱するためには、なによりも「喫煙は病気である」ということを強く自覚する必要がある。
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