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黴毒の一つで、アフラトキシンの一種。現在知られる中では、自然界における最強の発がん性物質である。
常温常圧乾燥下では、青白色〜黄色の結晶性粉末で無臭。
紫外線を当てたときに青く見えるため、アフラトキシンBという名が付いている。
飼料に使用されていた、ブラジル産のピーナッツミールより発見された。
その毒性は、ダイオキシンの10倍とされる。
日本では「食品中から検出されてはならない」としている。しかし一般的な分析法の検出限界が10ppbとなっており、これに満たない量が混入した場合は検知できない(より検出限界が低い分析法も、存在はする)。
国によって、おおむね次にようになっている。
ダイオキシンは実はそれほど有毒ではないのに対し、こちらアフラトキシンB1は非常に強力な毒性を持っている。
マウス実験では、1ppbを104週与えて肝がんを発生、15ppb以上の飼料では68週で肝がんを起こしている。なお1ppbとは、50メートルプールに1g混ぜた程度の濃度に相当する。
アフラトキシンはDNAに直接作用し、細胞変異修復蛋白質を作るp53遺伝子を変異させたり、細胞増殖を制御するRAS蛋白質の遺伝子を変異させる。
黴毒全般に言うことができるが、植物病原の黴が毒を産生するので制御が難しい。またターゲットが穀類なので「ある粒には多量に含まれるが、別の粒には全く含まれない」ような分布をするため、調査のサンプリングが極めて難しいという技術的な問題がある。
アフリカの一部では、実際に相当な量摂取しており、その地域では肝がんになる確率が有為に高い。
なお、アフラトキシンは落花生、ピスタチオ、アーモンド、ブラジリアンナッツ、トウモロコシ、穀類全般に付くようである。
現在、この黴毒のリスクが世界的に問題になっており、輸入されたナッツ類(ピスタチオ等)から高濃度のアフラトキシンB1が検出されるなどし、社会問題となっている。
また支那から輸入された蕎麦の実などからも検出されている。現在、日本で食べられている蕎麦の7割は支那からの輸入品だとされており、非常に深刻な問題である。
加えて2008(平成20)年9月には、やはり支那やタイから輸入された餅米より検出され、これが長年にわたり故意に日本国内に流通させられていたことが判明した。
大阪市北区の米粉加工販売会社「三笠フーズ」や、愛知県の接着剤製造会社「浅井」と「太田産業」から、汚染米が食用として出荷され、様々なものに使われていたことが発覚し大問題となった。
玉蜀黍(トウモロコシ)の場合、虫害の後に黴が生えることが分かっている。
このため、虫害を受けないよう遺伝子組み換えされた「BT-玉蜀黍」(BTコーン)の方がアフラトキシン濃度が低いことが知られている。
「遺伝子組み替え」と聞いて無闇に拒絶する者もいるが、現実には普通の玉蜀黍の方がずっと健康に悪いのである。
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