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強誘電体メモリー。DRAMを改良し、不揮発性を高めたメモリーの一つ。「FRAM」とも呼ばれるが、これは商標である。
書き換え回数は1012〜1016回以上と、SRAM/DRAM並かそれ以上に高寿命である。
フラッシュメモリーと比較しても1万倍以上あるため、実質的に寿命を気にする必要がない。
メモリーセル面積が小さく済み、理論上は高集積で大容量化が可能。しかしキャパシタの品質のばらつきから、大容量化は困難ではないかとの指摘がある。
また、FeRAMは基本的にキャパシタの電荷を読み出すためデータ破壊読み出し型メモリーである。元の値を保持するためには、読んだ後に再書き込みをする必要があり、このための時間が必須で、読み出しにも時間がかかる点が問題とされる。しかし、非破壊読み出しを謳った製品も研究されている。
読み書き速度は30ns〜100ns程度で、SRAM/DRAMと同等からやや遅い程度である。
強誘電体には、様々な素材が使われている。
BLT、SBT、PZTなどがあり、主力はPZTであるが、どれにも一長一短がある。
PZTには鉛が含まれている。
またプロセスの微細化でも、130nmプロセス以降では、情報の記憶に必要な電荷量が得られない、という問題を持っていた。
PZTの後継とされるのは、ビスマスフェライト(BFO)である。
従来は、書き込み回数が少ない、リーク電流が多いといった問題があったが、ビスマス成分の一部をサマリウムに置換し書き換えによる劣化を抑え、鉄成分の約半分をクロムに置換することでリーク電流を低下させた。
かくして1,000億回までの書き換えと、従来の数千分の1(PZTと同等)までリーク電流を抑えることに成功したとされる。
この技術を用い、富士通は90nmプロセス以降のFeRAMを開発するとしている。
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