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純度の高い水。
例えば、水道水や川の水、雨水などの水には様々な不純物が溶け込んでいるため、化学的には純粋な水(H2O)ではない。実際の生活で用いる分には純水でなくても困ることはなく、また、いわゆる "美味しい水" も、何らかのミネラル(カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなど)が溶け込んでいる水であり、やはり純水ではない。純水は不純物がないので全く味気がなく、不味い水ともいえる。
しかし、科学研究や産業などでは、不純物(電解質)の少ない水が必要になる。そのような場合に用いられる電解質を取り除いて純度を高めた水を、純水という。電解質が少ない程水の導電率は減り、完全なH2Oなら理論上は25℃で0.0548µS/cmの導電率となる。
もっとも不純物を完全に0にするというのは技術的に困難であり、また、そこまで純度が高くなくても、通常は充分である。LSIの製造に使われている超純水は導電率0.06µS/cm以下だが、一般に純水として使われているものは、脱イオン処理により導電率を1µS/cm程度以下まで下げた水で、これは "イオン交換水"、"脱イオン水" などと呼ばれている。
なお、水が空気に触れるだけでも二酸化炭素などが溶け込み1µS/cm程度導電率が上がってしまうが、純水レベルになると、このようなことも致命的な問題となる。
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