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増幅作用を持つ半導体結晶素子。1947(昭和22)年12月、アメリカのベル研究所で発明された、
さまざまな分類方法が想定されるが、トランジスタの製造大手であるロームの分類方法を参考とする。
トランジスタは、大きく「バイポーラ」と「ユニポーラ」の二種類に分けられる。ポーラ(polar)とは電極のことであり、ユニ(uni)は一つ、バイ(bi)は二つを表わす語である。
用途に応じ、抵抗器や他のトランジスタ、あるいは電子回路などを集積した複合製品がある。以下はロームによる呼称。
大きく、リードタイプと面実装タイプとに別れる。主としてロームによる呼称を採用。
トランジスタには、大きく二つの用途がある。
一つは増幅作用であり、音響装置のアンプ等に使う。この回路をトランジスタ増幅回路という。
もう一つはスイッチング作用で、回路内でのスイッチの働きをする。論理演算のうち、論理否定(NOT演算)はこの作用を使っている。
ベース‐エミッタ間に電流を流すと、エミッタ‐コレクタ間に何倍もの電流が流れる。
またベースからエミッタに流す電流を僅かに変化させるだけで、コレクタ‐エミッタ間に流れる電流が大きく変化する。これが増幅作用である。
トランジスタ増幅回路には、次の三種類がある。
コレクタ電流(IC)がベース電流(IB)の何倍になるかを電流増幅率(hFE)といい、hFE=IC/IBで表わされる。
NPN型トランジスタでは、コレクタとエミッタの間に電圧を掛けて使う。
コレクタ側を+にすると、エミッタの電子はベース側に流れるが、ベースの正孔数には限りがあるので、電子と結合後は動かなくなる。
またコレクタでもプラス極側に電子は流れるが、コレクタへの電子の流入がないので、コレクタ内の電子が全て結合した後には動きがなくなる。
そこで、エミッタとベースの間にも電圧を掛ける。
するとベースに正孔が入ってくるため、エミッタの電子がベースへ向かって流れる。
このうちの幾つかはベースの正孔と結合し、また結合しなかった電子はコレクタへと流れてゆく。延いては、コレクタとエミッタ間に流れる電流を増幅することになる。
これが、トランジスタ増幅回路の基本的な原理である。
最初は、半導体結晶の上に1本の金属針を立てた半導体検波器の表面電位分布をもう1本の金属針で探っていたところ、偶然半導体結晶が増幅作用を示すことを発見した。
これは「点接触型トランジスタ」と呼ばれるものだが実用にならず、1951(昭和26)年に改良が加えられた「合金接合型」が開発されてからは急速に実用化が進んだ。
その後、最初の物とは異なる動作原理の半導体増幅素子も開発されたため、このような増幅作用を持つ半導体素子全体を指して「トランジスタ」と呼ぶようになった。
transistorの名称はtransfer resistor(電流を運ぶ抵抗)から名付けられた。
なお、最初の接合トランジスタを主に「バイポーラトランジスタ」という。
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