ア | イ | ウ | エ | オ |
カ | キ | ク | ケ | コ |
サ | シ | ス | セ | ソ |
タ | チ | ツ | テ | ト |
ナ | ニ | ヌ | ネ | ノ |
ハ | ヒ | フ | ヘ | ホ |
マ | ミ | ム | メ | モ |
ヤ | ユ | ヨ | ||
ラ | リ | ル | レ | ロ |
ワ | ヰ | ヴ | ヱ | ヲ |
ン |
A | B | C | D | E |
F | G | H | I | J |
K | L | M | N | O |
P | Q | R | S | T |
U | V | W | X | Y |
Z | 数字 | 記号 |
塩酸メチルフェニデートを成分とする、中枢神経興奮剤の一つ。
商品名は、"リタリン錠「チバ」" あるいは "リタリン散「チバ」" で、俗称「リタ」。
日本では製造が日本チバガイギー、販売がノバルティスファーマ。
10mg錠は薬品コード1179 009F 1027、識別コードCG 202。薬価は11.20円/1錠。
1%散は薬品コード1179 009B 1025。薬価は11.40円/1%1g。
ナルコレプシー(居眠り病)では、塩酸メチルフェニデートとして、通常成人1日20mg〜60mgを1〜2回に分割経口服用する。
鬱病では、塩酸メチルフェニデートとして、通常成人1日20mg〜30mgを2〜3回に分割経口服用する。
年齢・症状に応じて適宜増減する。
味は苦い。
不明。
小児への安全性は確立していない。老人への投与は、減量するなど注意すること。
妊婦・授乳中の婦人へは投与しないことが望ましい。兎の動物実験で、大量投与(200mg/kg/日)により催畸形性(二分脊椎)が報告されている。
口渇、発汗、頭痛、食欲減退などが確認されている。
過敏症(発疹、関節痛、紅斑等)が生じた場合は服用を中止すること。
この薬には覚醒作用があり、錠剤は第一種向精神薬、散剤は第二種向精神薬として扱われる。
この成分は覚醒剤の成分と極めて類似していて、言うなれば「合法の覚醒剤」である。ナルコレプシー(居眠り病)、ADD/ADHD(注意欠陥/多動性障害)の治療薬として使われる。
当初、添付文書の効能又は効果に「軽症鬱病、抑鬱神経症」があったため鬱病にも使われ、鬱病患者の間では非常に有名な薬となった。
しかし覚醒剤なので、飲み続けていくうちに量を増やさないと効かなくなり、薬が切れた時の苦しみも強くなっていく依存症がある。このため賛否両論があった。
そもそも、覚醒剤に過ぎないリタリン自身に、鬱などの心の病を癒す力が無いのは事実である。しかし、対処療法薬として使うには優秀なものだった。鬱の諸症状を緩和し、日常生活を楽にすることで、間接的に鬱からの脱却を手助けする働きが期待できるからである。
しかし、遊びで薬を飲む一部の愚かなジャンキーのせいで誤った知識が横行し、悪い噂がたって医者や患者がこの薬を使うことに消極的になってしまった。このため本当に薬を必要としている人に行き渡らない状況になってしまったことは、残念というしかない。
こうしたリタリンの乱用が問題化して再評価された結果、添付文書の効能又は効果の「軽症鬱病、抑鬱神経症」が削除されたので、今後、この症状でリタリンが処方されることは基本的に無くなった。鬱では、難治性鬱病・遷延性鬱病でしか処方されない。
また、ADD/ADHDにもより安全な薬が開発されたため、事実上のナルコレプシー専門薬になったわけである。
上限は一日6T(60mg)であるが、ナルコレプシーでもない限り1日60mgは既に依存症である。
かつてあった「極量」は8T(80mg)だが、それ以上飲む人は重度のリタリン中毒であり、治療が必要である。
コメントなどを投稿するフォームは、日本語対応時のみ表示されます