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列車無線の方式の一つ。
線路沿いに漏洩同軸ケーブル(LCX)を敷設し、そこから漏洩してきた電波を受信して、地上と列車との間で交信する方式。
新幹線などで採用されており、車両乗務員とセンター間の連絡のほか、電光表示している文字ニュース情報、列車公衆電話、車内インターネット接続サービスなどのやりとりに使われている。
空間波無線とは違い、山間部やトンネルなどの地形条件に左右されない安定した転送が可能であり、新幹線などを皮切りに順次導入されている。LCXケーブルが敷設されていない場所では、当然使えない。
例えば、東海道新幹線もかつてはアンテナを使用した通常の空間波無線を用いていたが、電波が届かない不感地帯対策として1989(平成元)年にLCX方式に移行した。この時の通信はアナログ方式であった。
JR東日本では2002(平成14)年11月から東北新幹線・上越新幹線で、JR東海も2009(平成21)年から東海道新幹線で通信をディジタル化した。JR東海では、帯域に余裕が出来たことで無線LANサービスなどを開始することになった。
JR東日本とJR東海では、方式が違っている。
JR東日本が東北新幹線・上越新幹線で導入している、従来のアナログ方式と、現行のディジタル方式の通信速度は、次の通りである。
音声 | データ | ||
---|---|---|---|
チャンネル数 | 伝送速度 | チャンネル数 | |
ディジタル | 22チャンネル | 9.6kbps | 12チャンネル |
64kbps | 3チャンネル | ||
アナログ | 15チャンネル | 1.2kbps | 8チャンネル |
音声コーデックは、RL-CELPまたは改良型RL-CELPという、PSI-CELPの派生の専用符号を用いている。
JR東海の技術の詳細は定かではないが、JR東日本の方式より遥かに高速なものが採用されている。
JR東海は2009(平成21)年春までに約350億円をかけ、LCXをアナログ方式からディジタル方式へと変更した。これにより容量は従来の3倍になったとする。電波は400MHz帯が使われている。
乗客に提供される車内インターネット接続サービス(無線LANサービス)は、下り(LCXから列車)が最大2Mbps、上り(列車からLCX)が最大1Mbpsとなっており、この帯域を1編成の乗客すべて(N700系16両の定員は1323人)で分け合うことになる。
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