電車の編成内に、架線と同じ電圧がかかる線を通すこと。
各パンタグラフを「母線」と呼ばれる線で繋ぎ、パンタグラフで集められた電気は一旦母線を通して、ここから各機器へと電気を分配する。
これにより、一つのパンタグラフが離線しても、他のパンタグラフから電気が編成全体に供給される。火花の発生や瞬間停電などが防がれ、パンタグラフの数も減らすことが出来るため騒音対策にもなる。
しかし結果として、パンタグラフ一つあたりに流れる電流が大きくなってしまう。現状ではまだ問題無いレベルだが、近い将来に向けた対策が急がれている。
最近の新幹線電車や、一部の在来線電車に採用されているが、高圧絶縁が必要で費用が掛かるため、在来線では標準装備には至っていない。
一方、新幹線電車では、母線引き通しを行なうことによってスパーク音をほぼゼロにすることができ、パンタグラフの摩擦音も減らせることから、騒音対策として採用され、新製車では標準装備となっている。
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