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科学を題材にした娯楽作品。日本では "空想科学" と訳される事が多い。
多くの場合、現在では実現されていない夢の科学を題材にしたものだが、幻想的な事象を現在の科学で解説したものや、科学的な要素を持ち込んだものも多い、あるいは剣と魔法と怪物などのヒロイックファンタジーや、怪物などを題材にしたホラー作品などもSFに含まれる。
広義のSFには非常に多彩なジャンルが含まれるため、しばしばファンの中でジャンルの区分について論争が発生する。初期のSFファンの中ではS派(科学派)とF派(幻想派)という形で簡単な傾向分けがなされていたが、SFが非常に広い意味で使われるようになるに従い、"これはSFじゃない" といったような、傾向論だけでは済まない内容の議論も増えた。中にはファンタジックな作品のことを "Science(Space) Fantasyの略のSFだ" と呼ぶ者もいる。
詳細なジャンル分けについて厳密な定義は無いが、本格SF、ハード(コア)SF、ファンタジーSF、スペースオペラ、サイバーパンクなどが使われる。
日本では1959(昭和34)年12月に早川書房からSF専門雑誌 "SFマガジン" が創刊され、それまでSFという言葉もそのようなジャンルの作品もほとんど知られてなかったところにSFが輸入されることになった。初期のSFマガジンは米国のF&SF誌の日本版としてスタートしており、日本ではSF自体が知られていなかったせいもあって、当時の作品はすべて海外の作家によるものであった。その後、SFマガジン主催によるSF新人作家コンテストである"ハヤカワSFコンテスト" が1961(昭和36)年8月よりスタートし、第一回コンテストで眉村卓、小松左京が、第二回では半村良、筒井康隆が受賞している。
海外での著名なSF雑誌としては、1926(大正15)年4月に創刊したアメージング・ストーリーズ誌を始めとして、ウィアード・テールズ誌、アスタウンディング・サイエンス・フィクション(ASF)誌、アンノウン誌、ファンタジー&サイエンスフィクション(F&SF)誌、ギャラクシィ誌などがある。
SF作品の賞としては1953(昭和28)年設立の米国のヒューゴー賞と1965(昭和40)年設立の米国のネビュラ賞が有名であり、世界二大SF賞と呼ばれる.前者は世界SF大会(ワールドコン)に参加するSFファンの投票によって選出されるものであり、後者はアメリカSF作家協会によって選出される。その他の著名な賞としては、ヒューゴー賞と共に発表される新人賞であるジョン・W・キャンベル賞(米)の他、世界幻想文学大賞(米)、BSFA賞(英)、英国幻想文学賞(英)、ディトマー賞(オーストラリア)、アポロ賞(仏)、フィリップ・K・ディック賞(米)、ローカス賞(米)などがある。日本では日本SF大会でのファン投票方式の星雲賞と、日本SF作家クラブによる日本SF大賞がある。
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