徴兵制

読み:ちょうへいせい
外語:conscription system 英語 , konskripci/o エスペラント
品詞:名詞

が、国民に一定期間の兵役義務を課し、国民を強制的に徴集して軍隊に編入するための制度のこと。

目次

徴兵とは、徴税と同様に兵を集めるということで、納税と同様の義務とされる制度である。

一般的には、2〜3年(無茶な国では10年)の間、兵士を職業として生活することになる。

目的

目的は大きく3つある。

一つは国民に運命共同体の成員としての意識を持たせることである。ゆえに女性も参加する。

二つ目は有事の際に動員できる体制を作ることである。

そして三つ目は軍隊の戦闘力としての基礎訓練を行なうことである。

訓練が無ければ、いざ敵が襲ってきた時、簡単に殺され国は滅ぼされてしまう。一定期間後は再び一般市民生活に戻ることになるので、つまり、徴兵とは国防訓練なのである。自分及び愛する家族や人を守るための肉体的および精神的なトレーニングである。

難点

徴兵をしても、若者がすぐに兵隊になれるわけではない。訓練が欠かせない。

訓練の費用は膨大であり、志願制の兵と違ってやる気のない人の割合が多くなることから、コストパフォーマンスは非常に悪い。

利点、不利益点

この制度は、国民に負担をかける制度である。しかも非効率的である。

しかし全国民に国防意識や愛国心を持たせ、国民として一丸となり攻め来る敵と闘う気概を持つようにするという趣旨からすると、それなりのメリットはあるのかもしれない。

ただ、古典的な兵器を持って肉体訓練等ならまだしも、近年の最新鋭の兵器を招集された兵士が扱うことは困難で、数を揃えても実用性に欠ける点は解決が困難である。

国防意識

国防というものは本来、国家の構成員たる市民の当然の責務である。

そして、自分の守った国で平和に暮らすからこそ愛国心なども芽生えることになり、それが世界の常識となっている。

このため大半の国では憲法レベルで兵役は当然である旨が書かれているが、しかし現代は世界各地で毎日戦争をしている時代でもないので、国民全員が兵役に就く必要は必ずしもない。

例えばアメリカは、いつでも徴兵制の復活が可能な準備は続けているが、現在は兵の全員が志願兵である。

日本の情勢

日本の現状では、自衛隊も志願制である。自衛隊入隊の応募者は年間10万人以上おり、自衛隊はとても志願倍率が高い狭き門である。この状況において、徴兵制を敷いて莫大な訓練費用をかける必要性など全くない。

日本で、若者が徴兵される、徴兵制が復活する、などと声高に叫ぶのは日本共産党ほか反日過激派であり、彼らのこのような主張は、荒唐無稽であり何の根拠もないものである。

彼らは、「代替エネルギーも無い状態で原発を停め、国費を流出させつつ経済を疲弊させる」という非合理なことを支持する者であるので、「徴兵制度は莫大なコストが掛かるうえに戦力が落ちるため実施されない」という合理的な理屈は理解できないのである。

徴兵制の国と地域

アジア太平洋地域

  • 台湾: 徴兵制
  • 支那: 公称は志願制。実際は、貧民は拒否できないため実質的に徴兵制
  • 南鮮: 徴兵制
  • 北鮮: 徴兵制(国民皆兵)。拒否権なし。
  • フィリピン: 実質的に徴兵制
  • インド: 公称は志願制。実際は、貧民は拒否できないため実質的に徴兵制
  • インドネシア: 志願制と選抜式の徴兵制

中東

  • イスラエル: 徴兵制
  • イスラム圏: 志願制と徴兵制が混在している。自爆テロは志願制

欧米

  • アメリカ: 志願制。但し徴兵名簿の作成は継続中で、いつでも徴兵制の復活は可能
  • ロシア: 実質的に徴兵制。志願制への移行を表明中
  • イタリア: 2005(平成17)年から志願制に移行。但し親族に軍属が多く、実質徴兵制に近い
  • スイス: 徴兵制(国民皆兵)
  • ドイツ: 徴兵制

アフリカ

  • エジプト: 徴兵制

国ごとの特徴

アメリカ

今では、兵役は多くの国で志願制になっていて、徴兵制度を取る国は減少傾向である。

軍事大国アメリカも例外ではなく、今では徴兵制は取っていない。現在の米軍兵は全員が志願兵である。

日本

日本では、改めて書く迄もなく徴兵制は存在しない。

また、今後日本が再軍備をするとしても、徴兵制は無い。なぜなら、自衛隊は志願制であるのに常に募集定員オーバーなので、あえて徴兵制を導入する必要など全く無いからである。

また徴兵された兵士の士気や能力などもあり、徴兵を導入すると自衛隊のレベルが下がることも自ずと予測される。

憲法解釈では、日本国憲法第18条にある「その意に反する苦役」の禁止に抵触するため違憲とされている。

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